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オオギ薬局では、様々な医療用医薬品を〈処方箋なしで販売する〉という業態で、毎日全国から多くの問い合わせを頂きます。ただ、その中で
- 法令上通販ができない為に対応ができない
- 市販薬でも同等、類似の成分がある為にそれで十分だと考えられる
というケースがあるため、そういった方へ参考となるようなご案内ができればと思います。
手や足などが冷えて、時に痛みを感じたり霜焼けになってしまう冷え性。「冷え性は体質だから…」と諦めてしまっていませんか?
この記事では、冷え性の原因と対策、お悩み別のおすすめ市販薬を紹介しています。また、医療機関を受診した方が良い目安についても解説しています。
冷え性の症状
冷え性とは、多くの人が寒さを感じないくらいの温度にもかかわらず、手足などが冷たく感じる症状を指します。指先がかじかんで動かしづらくなったり、手足が冷えてジンジンと痛むのに顔はのぼせていたり、背中がゾクゾクするほど寒かったり、症状には個人差があります。
冬の登山で遭難したときなどに生じる「低体温」とは異なり、冷え性の場合は必ずしも全身の体温が低下している状態ではありません。そのため、西洋医学において冷え性は病気ではなく症状であると考えます。まずは冷え性の原因をつき止め、その原因に対して治療を行います。例えば、ある冷え性の方が貧血であれば、貧血の治療を行うことで冷え性の改善を図るといった具合です。
一方、東洋医学においては「冷え症」という体質であると考え、冷え症そのものを治療の対象として考えます。その方の身体の状態や体質に合わせて、全身の血のめぐりをよくする漢方薬や、気分を安定させる漢方薬などを用いて治療を行います。
夏の冷え性
冷え性といえば冬のイメージがありますが、夏に症状が現れる方もいます。職場のエアコンが効き過ぎていたり、エアコンから風が出る位置にちょうど自分のデスクがあると身体が冷えやすくなります。
また、春や秋に比べて服装が薄着になることや、冷たい飲食物をとる機会が増えることも夏の冷え性の一因です。冷房の効いた部屋では上着を羽織ったりひざ掛けを用いる、足が冷えやすい人は夏でも靴下を履くといった対策が有効です。
冷え性の原因
冷え性にはさまざまな原因が考えられます。ここからは、冷え性の原因の中から代表的なものを5つご紹介いたします。
自律神経の乱れ
自律神経とは、自分の意思とは関係なく血圧や呼吸数などを調節して身体の機能を正常に保っている神経です。自律神経は体温の調節にも関わっており、冷え性の原因としてストレスや不規則な生活などで自律神経が乱れていることが考えられます。
皮膚感覚の乱れ
締め付けのきつい服を長時間着ていると血液の流れが悪くなり、寒さを感じる皮膚の感覚が鈍くなる可能性があります。それによって体温を調整する指令が伝わりにくくなり、冷え性の原因となる場合があります。
血液循環の悪化
血液循環は、体温の調節において重要な役割を果たしています。冷え性の原因として、貧血や低血圧など血管系の病気が背景にあることも少なくありません。
筋肉量の不足
筋肉は、身体を動かす働きだけでなく、体内で熱を産生する働きもあります。筋肉量が少ないと熱の産生量も少なくなるため、冷え性の症状が出やすくなります。
ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンのバランスが乱れると、生理不順や冷え性などの症状が現れることがあります。また、首の真ん中あたりにある甲状腺という臓器から分泌される甲状腺ホルモンは、体温を上昇させる作用があります。甲状腺に何らかの異常があり甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、体温が十分に上昇せず冷えを感じることがあります。
冷え性の対策
ここまでご紹介してきたように、冷え性の原因はさまざまであり、原因に応じた対策が必要となります。
まず、血管系やホルモン系など冷え性につながる病気を患っている方は、その病気の治療が先決です。病気を治療することで、冷え性の改善が期待できます。
特に病気がないという方は、以下の対策を複合的に試してみると良いでしょう。
- 規則正しい生活を送り、十分に睡眠をとり、ストレスを溜めない
- 運動を心がけ筋肉量を増やす
- 身体を締め付ける衣服を避ける
- シャワーで済ませず、毎日しっかりお風呂に入る
- 夏場でも、冷房の設定温度を下げすぎない
- タバコを控える(タバコは血液循環を悪化させます)
- 栄養バランスの良い食事をとる(血行を改善するビタミンEなど)
冷え性に効果的な市販薬おすすめ5選
ここからは、冷え性の症状を和らげるためにおすすめの市販薬を5つご紹介いたします。
手や足の指先が冷える末端冷え性の方に
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)は、血行を良くして冷えた身体を温めます。特に、手や足の指先が冷える末端冷え性の方におすすめの漢方薬です。
有効成分 (12錠中) | 当帰四逆加呉茱萸生姜湯エキス粉末 2,500mg |
効能効果 | 体力中等度以下で、手足の冷えを感じ、下肢の冷えが強く、下肢又は下腹部が痛くなりやすいものの次の諸症:冷え症、しもやけ、頭痛、下腹部痛、腰痛、下痢、月経痛 |
用法用量 | 1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。 成人(15才以上) 4錠 15才未満7 才以上 3錠 7才未満5才以上 2錠 5才未満 服用しないこと |
1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。
冷え性でむくみやすい方に
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、全身の「水」のめぐりを良くして、冷えやむくみを改善します。手足が冷える、夕方になると足がむくむ、靴がきつくなる、靴下の痕がついてしまうといった方におすすめの漢方薬です。
有効成分 (2包中) | 当帰芍薬散エキス(1/2量) 2.0g |
効能効果 | 体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの次の諸症: 月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後あるいは流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴り |
用法用量 | 次の量を、食前に水またはお湯で服用してください。 成人(15歳以上):1包(1.875g):2回 7歳以上15歳未満:2/3包:2回 4歳以上7歳未満:1/2包:2回 2歳以上4歳未満:1/3包:2回 2歳未満:服用しないでください |
1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。
顔はほてるけど足は冷える「冷えのぼせ」の方に
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は、滞った「血」のめぐりを正常化することで、のぼせや足の冷えを改善する働きがあります。上半身は温かいのに下半身が冷える「冷えのぼせ」の方におすすめの漢方薬です。
有効成分 (2包中) | 桂枝茯苓丸エキス(1/2量) 0.875g |
効能効果 | 比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症: 月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症注)、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきび 注)血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のことである。 |
用法用量 | 次の量を、食前に水またはお湯で服用してください。 成人(15歳以上):1包(1.875g):2回 7歳以上15歳未満:2/3包:2回 4歳以上7歳未満:1/2包:2回 2歳以上4歳未満:1/3包:2回 2歳未満:服用しないでください |
1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。
精神が不安定でイライラしがちな方の冷え性に
加味逍遙散(かみしょうようさん)は、全身の「気」のめぐりを正常化し、自律神経を調整する働きがあります。精神が不安定でイライラしがちな方の冷え性におすすめの漢方薬です。
有効成分 (2包中) | 加味逍遙散エキス(1/2量) 2.0g |
効能効果 | 体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの次の諸症: 冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症注)、不眠症 注)血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のことである。 |
用法用量 | 次の量を、食前に水またはお湯で服用してください。 成人(15歳以上):1包(1.875g):2回 7歳以上15歳未満:2/3包:2回 4歳以上7歳未満:1/2包:2回 2歳以上4歳未満:1/3包:2回 2歳未満:服用しないでください |
1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。
ビタミン不足で血行が悪い方に
ビタミンEには、体内の血流をスムーズにして末梢血流障害を改善する効果があります。冷え性の方にとって、なくてはならない栄養素です。さらに、ビタミンEはホルモンの分泌を調節する役割も果たし、自律神経の不調を正常化するのにも寄与します。食生活が乱れがちでビタミンが不足している方にはおすすめの市販薬です。
有効成分 (3包中) | アスコルビン酸(ビタミンC)2,000mg 酢酸d-α-トコフェロール(天然型ビタミンE) 300mg リボフラビン酪酸エステル(ビタミンB2酪酸エステル) 12mg ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) 15mg |
効能効果 | ○次の諸症状の緩和:しみ、そばかす、日やけ・かぶれによる色素沈着 ○末梢血行障害による次の諸症状の緩和:肩・首すじのこり、手足のしびれ・冷え、しもやけ ○次の場合の出血予防:歯ぐきからの出血、鼻出血 ○次の場合のビタミンECの補給:肉体疲労時、病中病後の体力低下時、老年期 |
用法用量 | 次の量を服用して下さい。 15歳以上:1包:1〜3回 11歳以上15歳未満:2/3包:1〜3回 7歳以上11歳未満:1/2包:1〜3回 3歳以上7歳未満:1/3包:1〜3回 1歳以上3歳未満:1/4包:1〜3回 1歳未満:服用しないで下さい。 ただし、1日2回服用する場合は朝食及び夕食後、1日3回服用する場合は毎食後服用して下さい。 |
1カ月ほど使用しても改善がみられない場合は、医師、薬剤師又は歯科医師に相談して下さい。
医療機関の受診をおすすめする場合
冷え性の原因として、何らかの病気を患っている場合もあります。以下に該当する場合は医療機関を受診されることをおすすめいたします。
- 冷え性があまりにもひどく、生活に支障をきたしている場合
- 冷え性が一時的ではなく、長期間ずっと悩んでいる場合
- 冷え性がどんどん悪化してひどくなっている場合
- 冷え性以外の症状(めまい、立ちくらみ、むくみ、倦怠感など)がある場合
- 冷たいものを触ると、指先が白色、青紫色、赤色などに変色する場合(レイノー症候群の疑いがあります)
まとめ
冷え性の症状は人によって異なり、さまざまな要因により引き起こされます。まずは冷え性の原因を突き止め、それに応じた適切な対策を取ることが重要です。
冷え性の改善には漢方薬をはじめとした市販薬が有用ですが、それぞれの薬には適した症状や体質があるので、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
また、生活習慣の改善や栄養バランスの見直しなど、日常生活でできる対策もたくさんあります。冷え性の症状がある場合は、まずは生活習慣を見直すことから始めてみてください。食事や運動、睡眠など、全体的なバランスを考えながら対策をとることが、冷え性改善につながります。
※内容には弊社薬剤師スタッフが、一般的にみて不適切な内容、表記がないかチェックしておりますが、患者さまの状況(症状、既往歴、併用薬など)によって最適な治療、選択は変わる場合がございます。特に治療中の疾患がある方は、かかりつけの医院や薬局がございましたらそちらにご相談頂くのを一番と考えております。
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