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オオギ薬局では、様々な医療用医薬品を〈処方箋なしで販売する〉という業態で、毎日全国から多くの問い合わせを頂きます。ただ、その中で
- 法令上通販ができない為に対応ができない
- 市販薬でも同等、類似の成分がある為にそれで十分だと考えられる
というケースがあるため、そういった方へ参考となるようなご案内ができればと思います。
「ハイチオールが美容に良いと聞いたけど、どんな効果があるんだろう?」
「ハイチオールを飲んでいるけど、本当に効いているのかな?」
そんな疑問に答えるべく、薬剤師がハイチオールの効果について解説します。
この記事を読むと以下のことがわかります。
- ハイチオールの効果
- ハイチオールを服用する際の注意点
- ハイチオールの種類による違い
ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
ハイチオールとは
ハイチオールとは、L-システインが主成分の内服薬です。
L-システインはアミノ酸の一種で、体内にあるメチオニンから合成されたり、食事からも摂取することができます。
ただし、食品の中に入っているL-システインの量は少量で、体内で生成する量も多くはありません。
体内のL-システインを補充したい場合は、医薬品を使用することで効率よく補うことができます。
ハイチオールは、以下の3つの規制区分で販売されています。
- 医療用医薬品(処方薬):病気を治療する目的で使用され、病院で処方される
- 一般用医薬品(市販薬):主にセルフケアの目的で使用され、ドラッグストア等で購入できる
- 栄養機能食品:特定の栄養成分の補給のために利用される食品
※この記事では、医療用医薬品と一般用医薬品のハイチオールについて解説しています。
ハイチオール(L-システイン)の効果について
ハイチオールを服用してL-システインを体内に補うことで、以下の6つの効果が期待できます。
- 肌のターンオーバーの正常化
- メラニン色素の生成を抑制
- ニキビ・ニキビ跡の改善
- シミやそばかすの改善
- 疲労回復
- 二日酔い改善
それぞれ順番に解説していきます。
肌のターンオーバーの正常化
肌は常に刺激を受けており、メラニン生成は肌代謝をするために必要な生体反応です。
L-システインは過剰なメラニン生成抑制をすることで、肌代謝を正常化します。
結果的に肌のターンオーバーを正常化してくれる効果があります。
メラニン色素の生成を抑制
メラニン色素とはいわゆるシミの原因となる色素です。
肌は紫外線などの刺激を受けることで、肌の角化細胞からメラニン生成の司令が出ます。
指令を受けたメラノサイトという色素細胞がメラニンを放出することで肌を色素沈着してしまいます。
ハイチオールに含まれるL-システインは、メラニン生成の指令を抑制し、過剰なメラニン生成を抑制する効果があります。
ニキビ・ニキビ跡の改善
ニキビやニキビ跡は、不規則な生活や年齢による皮脂の代謝異常、紫外線などの刺激による肌ストレスにより起こります。
ハイチオールは肌のターンオーバーを正常化することで、ニキビやニキビ跡ができにくい健やかな肌を保ちます。
なお、ビタミンB群が含まれる「ハイチオールBクリア」であれば、ビタミンB群にニキビの発生を抑える効果や皮膚のバリア機能を正常化してくれる働きがあるため、より一層ニキビやニキビ跡の改善に効果があります。
シミやそばかすの改善
シミやそばかすは、すでにメラニン色素が沈着した状態の肌を元に戻すことが重要です。
ハイチオールは肌のターンオーバーの正常化と、メラニン色素沈着の予防をしてくれます。
さらに、ビタミンCやパントテン酸が含まれる「ハイチオールCプラス2」「ハイチオールCホワイティア」であれば、ビタミンCが、メラノサイト内の酵素活性を阻害し、黒色メラニンの生成を防いでくれます。
疲労回復
疲労を感じるときは、体内で活性酸素と呼ばれる細胞障害を促す酵素が溜まっている可能性があります。
体を動かすためのエネルギー代謝が活性酵素により無駄に使われてしまうため、だるい、重いと感じるのです。
ハイチオールは、そんなエネルギー代謝にも関係があります。
TCAサイクルと呼ばれるエネルギー代謝のサイクルの一部をハイチオールが補うことで、エネルギー生成がうまくできなかった身体を助けます。
エネルギー代謝がうまく回ることで、身体が楽になったと感じ、疲れの回復に効果が期待できます。
なお、ハイチオールだけではなく、日常生活でも心身のリラックスや生活習慣の見直しも同時に行うとより効果的です。
二日酔い改善
アルコールを摂取すると、肝臓にある酵素によって、アセトアルデヒドという成分に変わります。
アセトアルデヒドは体内では細胞障害性があるため、頭痛や吐き気の原因になります。
ハイチオールに含まれるL-システインは、メルカプト基というとても反応しやすい構造を持っています。
そのため、アセトアルデヒドにも反応することで、アセトアルデヒドの形を変化させ無毒化させます。
結果的にアセトアルデヒドを排除する効果を持ち合わせており、二日酔いの緩和も期待できます。
ハイチオールを服用する際の注意点
ハイチオールの主成分はL-システインというアミノ酸であり、元々体内に存在する物質であることから、生命を脅かすような重大な副作用は認められていません。
医療用医薬品ハイチオールの添付文書に記載されている副作用は、悪心(吐き気)、下痢、口渇、軽度の腹痛の4つです。
同時に服用してはいけない薬剤は、特にありません。
マウスを用いた実験による研究報告レベルではありますが、L-システインにより2型糖尿病が悪化する恐れがあるという可能性が示唆されています。(※1)
ヒトでの影響は確認されておりませんので過剰に心配する必要はないと思われますが、気になる方は一度かかりつけ医や薬剤師に相談してから服用を開始すると良いでしょう。
※1)参考文献:【研究発表】L-システインによる膵β細胞からのインスリン分泌攪乱機構の解明(https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/news/topics/20150303171452.html)
シミやそばかすに対する服用期間
シミやそばかすの改善効果を期待する場合は、肌のターンオーバーのサイクルを意識してみましょう。
肌は約6週間周期で生まれ変わっています。
ハイチオールは体内に吸収された後、内側から効果を発揮します。
内側の効果が体の表面、つまり皮膚に現れるまでには肌のターンオーバーのサイクルが一周以上かかります。
肌のターンオーバーサイクルの6週間の中で徐々にシミやそばかすが薄くなってくるのです。
効果を実感するには約1ヶ月前後、時間が必要であることは認識しておきましょう。
ただし、市販薬のハイチオールシリーズの添付文書には以下が記載されています。
1ヵ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この説明書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
「ハイチオールBクリア」添付文書より引用
1カ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この説明書を持って医師、歯科医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
「ハイチオール ホワイティア プレミアム」添付文書より引用
しばらく服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この説明書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
「ハイチオールCプラス2」添付文書より引用
「ハイチオールCホワイティア」添付文書より引用
どの製品も約1ヶ月ほど使用しても全く改善がみられない場合は、かかりつけの医師、薬剤師に一度ご相談してみると良いでしょう。
ハイチオールを購入するには
冒頭で述べたように、ハイチオールは以下の3つの規制区分で販売されています。
- 医療用医薬品(処方薬):病気を治療する目的で使用され、病院で処方される
- 一般用医薬品(市販薬):主にセルフケアの目的で使用され、ドラッグストア等で購入できる
- 栄養機能食品:特定の栄養成分の補給のために利用される食品
以下、一般用医薬品と医療用医薬品のハイチオールを順番にご紹介いたします。
一般用医薬品(市販薬)
2022年12月現在、Amazon等のインターネット通販サイトで購入できるハイチオールは、以下の4種類です。
- ハイチオール ホワイティア プレミアム
- ハイチオールCプラス2
- ハイチオールCホワイティア
- ハイチオールBクリア
順番にご紹介いたします。
ハイチオール ホワイティア プレミアム
1日2回の服用で、成人1日量(4錠)中に、次の成分を含みます。
- L-システイン 240mg
- アスコルビン酸(ビタミンC) 500mg
- ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) 50mg
シミだけでなく隠れジミ(薄いシミ)も治したい方にオススメです。
ハイチオールCプラス2
1日3回の服用で、成人1日量(6錠)中に、次の成分を含みます。
- L-システイン 240mg
- アスコルビン酸(ビタミンC) 500mg
- パントテン酸カルシウム 24mg
シミだけでなく、疲れも改善したい方にオススメです。
ハイチオールCホワイティア
1日2回の服用で、成人1日量(4錠)中に、次の成分を含みます。
- L-システイン 240mg
- アスコルビン酸(ビタミンC) 500mg
- パントテン酸カルシウム 30mg
シミやそばかすが気になる方にオススメです。
ハイチオールBクリア
1日1回の服用で、成人1日量(3錠)中に、次の成分を含みます。
- L-システイン 80mg
- リボフラビンリン酸エステルナトリウム(ビタミンB2リン酸エステル) 38mg
- ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) 50mg
- チアミン硝化物(ビタミンB1硝酸塩) 10mg
- ニコチン酸アミド 40mg
- ビオチン 100μg
- パントテン酸カルシウム 20mg
- アスコルビン酸(ビタミンC) 50mg
ビタミンB群が多く含まれ、肌あれやニキビが気になる方にオススメです。
医療用医薬品(処方薬)
医療用医薬品のハイチオールは病気に対する治療目的で使用されるため、基本的には医師の処方箋がないと入手することができません。
医療用医薬品のハイチオールの種類は以下の3つがあります。
- ハイチオール錠40
- ハイチオール錠80
- ハイチオール散32%
下記の病気に対する治療の目的で使用されます。
○湿疹、中毒疹、薬疹、じん麻疹、尋常性ざ瘡、多形滲出性紅斑
○放射線障害による白血球減少症ハイチオール添付文書「4.効能又は効果」より引用
まとめ
ハイチオールに含まれるL-システインは、シミやそばかす、ニキビなどの肌トラブルに対する効果に加え、疲労回復や二日酔い改善の効果もあります。
洗顔や保湿といった日々のお肌のケアが重要なのは言うまでもありませんが、ハイチオール等の医薬品で身体に必要な栄養素を補給することも大切です。
有効成分や飲み方について理解して、用法用量を守って正しく使いましょう。
※内容には弊社薬剤師スタッフが、一般的にみて不適切な内容、表記がないかチェックしておりますが、患者さまの状況(症状、既往歴、併用薬など)によって最適な治療、選択は変わる場合がございます。特に治療中の疾患がある方は、かかりつけの医院や薬局がございましたらそちらにご相談頂くのを一番と考えております。
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