咳止め「メジコン」と似た効果の市販薬はある?

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

オオギ薬局のブログでの市販薬紹介シリーズ

オオギ薬局では、様々な医療用医薬品を〈処方箋なしで販売する〉という業態で、毎日全国から多くの問い合わせを頂きます。ただ、その中で

  • 法令上通販ができない為に対応ができない
  • 市販薬でも同等、類似の成分がある為にそれで十分だと考えられる

というケースがあるため、そういった方へ参考となるようなご案内ができればと思います。

メジコンは、咳を鎮める効果のある医療用医薬品で、手に入れるには基本的に医師の診察が必要となります。

2021年、処方薬メジコンのスイッチOTC医薬品(※)として「メジコンせき止め錠Pro」が発売され、ドラッグストアやインターネット通販で購入できます。

created by Rinker
シオノギヘルスケア
¥1,470 (2024/12/02 17:13:00時点 Amazon調べ-詳細)

※スイッチOTC医薬品:医師から処方される医療用医薬品のうち、薬局やドラッグストアで購入できる市販薬に転用されたもの。

この記事では、以下の内容について解説しています。

  • メジコン(デキストロメトルファン)の効果
  • メジコンと似た効果の市販薬
  • 咳の予防法

メジコンの効果について解説

メジコンには、咳を鎮める効果があります。有効成分のデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物が、延髄にある咳中枢に直接作用し、咳反射を抑制することにより鎮咳作用を示します。

デキストロメトルファンは非麻薬性のせき止め成分

せき止めの薬は、麻薬性と非麻薬性の2つに分けられます。

「麻薬性」という言葉からなんとなく危ないイメージを持たれるかもしれませんが、適切に使用している限り、ほとんど心配する必要はないでしょう。麻薬性のせき止め成分は、病院で処方される医療用の薬としても、ドラッグストアなどで購入できる市販薬としても、一般的によく用いられています。

しかし、以下のような使い方をすると薬物依存症などのリスクが高まるため注意が必要です。

  • 医師の指示やパッケージに記載された用法や用量を無視し、過剰に服用する。
  • 年齢制限を無視し、対象年齢未満の子供に与える。
  • 症状がないのに、長期間にわたって服用し続ける。

一方、メジコン(デキストロメトルファン)は、非麻薬性のせき止め成分です。一般的に、麻薬性のせき止めの方が非麻薬性のせき止めに比べ効果が強いと言われておりますが、デキストロメトルファンはコデイン(麻薬性のせき止め)と同等の効果があるという研究結果(※)があります。

※Cass, L. J. et al. : J. Lab. Clin. Med. 1956 ; 48 : 879-885(PMID : 13376983)

処方薬のメジコンと、市販薬のメジコンせき止め錠Pro

1955年10月にメジコン散が販売開始され、日本国内において60年以上にわたってメジコンが使用されています。2023年現在、処方薬(医療用医薬品)としてメジコンは下記3製品が販売されています。

  • メジコン錠15mg
  • メジコン散10%
  • メジコン配合シロップ

上記3製品は、基本的には医師の処方せんがないと入手することができません。そこで、2021年8月5日「メジコンせき止め錠Pro」が発売されました。

メジコンせき止め錠Proは、処方薬メジコンが市販薬に転用されたもので、スイッチOTC医薬品と呼ばれます。2023年5月現在、メジコンせき止め錠Proは第2類医薬品として販売されており、ドラッグストアやインターネット通販で購入することが可能です。

メジコンの副作用

重大な副作用として、まれにショック(アナフィラキシー)がおこることがあります。具体的な症状としては、服用後すぐに皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸、意識の混濁などがあらわれます。このような症状が現れた場合、直ちに医師の診療を受けてください。

また、服用により眠気があらわれることがあります。本剤服用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作は控えましょう。

メジコンと似た効果の市販薬について

ここからは、メジコンと似た効果の市販薬を4つご紹介いたします。

  1. メジコンせき止め錠Pro
  2. プレコール持続性せき止めカプセル
  3. ストナ去たんカプセル
  4. ベンザブロックトローチ

順番に解説いたします。

スイッチOTC医薬品『メジコンせき止め錠Pro』

医療用医薬品メジコンのスイッチOTC医薬品『メジコンせき止め錠Pro』。処方薬のメジコン錠15mgと、適応症(効能効果)や服用量(用法用量)の違いはあれど、1錠中にデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物が15mg含まれているという点は同じです。

有効成分
(6錠中)
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 90mg
効能効果せき
用法用量次の量を水またはぬるま湯でおのみください。
また、おのみになる間隔は4時間以上おいてください。

[年齢:1回量:1日服用回数]
成人(15才以上):2錠:3回
created by Rinker
シオノギヘルスケア
¥1,470 (2024/12/02 17:13:00時点 Amazon調べ-詳細)

プレコール持続性せき止めカプセル

プレコール持続性せき止めカプセルは、咳止め成分デキストロメトルファンに加え、痰を切る成分やアレルギー性の咳を鎮める抗アレルギー成分が含まれています。咳だけでなく痰もからむ方におすすめの市販薬です。

有効成分
(2カプセル中)
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 60mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 60mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩 8mg
グアヤコールスルホン酸カリウム 135mg
効能効果せき、たん
用法用量次の量を水又はお湯で服用して下さい。
[年齢:1回量:1日服用回数]
成人(15歳以上):1カプセル:2回(朝・夕)
15歳未満:服用しないで下さい。

ストナ去たんカプセル

ストナ去たんカプセルは、L-カルボシステインとブロムヘキシン塩酸塩の2種類の去たん成分を配合。ストナ去たんカプセルは咳止めではありませんが、たんが多い場合や、たんの絡むような咳が出る場合におすすめの市販薬です。

有効成分
(6カプセル中)
L-カルボシステイン 750mg
ブロムヘキシン塩酸塩 12mg
効能効果たん、たんのからむ咳
用法用量下記の1回服用量を食後に服用します。

[年齢:1回服用量:1日服用回数]
大人(15才以上):2カプセル:3回
8〜14才:1カプセル:3回
8才未満:服用しないでください

本剤の服用により,一時的にたんの量が増加することがあります。

ベンザブロックトローチ

ベンザブロックトローチは、咳止め成分デキストロメトルファンに加え、口腔内殺菌成分セチルピリジニウム塩化物水和物が配合されています。せきに加えてのどの炎症によるはれや痛みがある方におすすめの市販薬です。

トローチなので、口に含んでかまずにゆっくり溶かして服用します。11歳以上の場合は、2時間以上の間隔を空けて、1日6回の服用が推奨されているため、携行してこまめに服用しましょう。

有効成分
(6個中)
デキストロメトルファンフェノールフタリン塩 60mg
グアヤコールスルホン酸カリウム 140mg
セチルピリジニウム塩化物水和物 6mg
効能効果せき、たん、のどの炎症によるのどのはれ・のどの痛み・のどのあれ・のどの不快感・声がれ
用法用量次の量を,口中に含み,かまずにゆっくり溶かして服用すること。

[年齢:1回量:1日服用回数:服用間隔]
11歳以上:1錠:6回:2時間以上
8歳〜10歳:1錠:4回:4時間以上
5歳〜7歳:1錠:3回:4時間以上
5歳未満:服用しないこと

咳の予防方法

咳が出ることを防ぐために、日常生活で気を付けたいポイントをいくつか紹介します。

うがいの徹底

うがいはのどを洗浄して潤す効果があります。洗浄により細菌やウイルスからのどを守り、潤すことで粘液の分泌や血行を良くします。外出後や食後など、こまめにうがいをする習慣をつけましょう。

マスクの着用

マスクの感染予防効果は言うまでもなく、のどの乾燥を防ぎ、花粉やほこりなどアレルギーの原因となる物質から身体を守ります。

部屋の加湿

冬場など乾燥する時期には、室内の湿度を適切に保つことが咳の予防に役立ちます。加湿器や湯船で湯をはったままにすることで、室内の湿度を上げることができます。

禁煙

喫煙は、咳や喉の炎症を引き起こす原因となります。禁煙により、咳の発生を減らすことができます。禁煙には多くのメリットがあるため、ぜひチャレンジしてみてください。

まとめ

非麻薬性の鎮咳剤メジコン(デキストロメトルファン)。注意するべき副作用もありますが、つらい咳でお悩みの方には、スイッチOTC医薬品「メジコンせき止め錠Pro」がご使用いただけます。
ただ、添付の説明書きにもあるように、5~6回服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、添付文書を持って医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。それ以外でも、服用頻度が高い(例えば、毎月1-2回、慢性的に症状が出てしまう。というような状況な方も医療機関の受診が賢明です。肺など呼吸器等に疾患が隠れている場合があります)

たんがからむ場合やのどの痛みがある場合など、メジコン以外の市販薬がおすすめの場合もあります。症状に合わせた市販薬を選び、合わせて咳の予防も行なってみてください。

※内容には弊社薬剤師スタッフが、一般的にみて不適切な内容、表記がないかチェックしておりますが、患者さまの状況(症状、既往歴、併用薬など)によって最適な治療、選択は変わる場合がございます。特に治療中の疾患がある方は、かかりつけの医院や薬局がございましたらそちらにご相談頂くのを一番と考えております。
※掲載内容は執筆時点の情報です。掲載後もなるべく最新の情報に更新するべく、予告なしに変更することがございます。
※内容に関しまして気になる点はお問い合わせフォームにて神田本店にご連絡頂ければと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です