花粉症に効果がある市販薬おすすめ10選。内服/点鼻/点眼の選び方と受診の目安

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オオギ薬局のブログでの市販薬紹介シリーズ

オオギ薬局では、様々な医療用医薬品を〈処方箋なしで販売する〉という業態で、毎日全国から多くの問い合わせを頂きます。ただ、その中で

  • 法令上通販ができない為に対応ができない
  • 市販薬でも同等、類似の成分がある為にそれで十分だと考えられる

というケースがあるため、そういった方へ参考となるようなご案内ができればと思います。

春先に猛威をふるう花粉症。冬が終わりに近づくと「鼻水や鼻づまりがひどすぎて仕事に支障が出る」「コロナ禍で、くしゃみが止まらず人目が気になる」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、ガイドラインや医療現場の治療実態に基づき、花粉症に効果があるおすすめの市販薬を徹底解説します。

この記事で紹介している内容
  • 内服薬の選び方とおすすめ市販薬
  • 鼻にシュッとさす点鼻薬の選び方とおすすめ市販薬
  • 目薬の選び方とおすすめ市販薬
  • 医療機関を受診する目安

「いつもの薬、ほんとに効いてるのかな」「あの薬を飲むと眠くなるんだよな」「点鼻薬や点眼薬も試してみようかな」といった方には必見の内容です。

花粉症の原因と症状

花粉症は、スギなどの花粉がアレルゲン(アレルギーの原因物質)となって起こるアレルギー疾患の一種です。医学的には季節性アレルギー性鼻炎と言います。

花粉症の原因として最も多いのはスギ花粉で、地域やシーズンにもよりますが、スギ花粉は2月下旬頃から4月中旬頃まで飛散しています。スギ以外にもヒノキ、イネ、ブタクサなど、年間を通してさまざまな植物の花粉が飛散しており、これらがアレルゲンとなり花粉症を発症する場合もあります。したがって、花粉症は春先に限らず年間を通して発症する可能性がある疾患です。

「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」が花粉症の三大症状で、多くの方に現れます。その他にも、目の症状(かゆみ、涙、充血など)を併発する方が多く、中には皮膚の症状(かゆみ、湿疹など)が現れる方もいます。

花粉症の治療法と市販薬の選び方について

花粉症の治療法としては「薬物療法」「アレルゲン免疫療法」「手術療法」の3種類があり、これらに「アレルゲンの除去と回避」を加えた4種類のアプローチが重要となります。ここからは、以下の2つの観点から花粉症の治療法と市販薬の選び方を解説いたします。

  • 市販薬などによるセルフケア
  • 医療機関受診の目安と注目の治療法

市販薬などによるセルフケア

まずは、この記事のメインテーマである「花粉症に対する市販薬などによるセルフケア」についてご紹介します。

  • 定番の内服薬「第二世代抗ヒスタミン薬」
  • 鼻の症状には「点鼻薬」
  • 目の症状には「抗アレルギー点眼薬」
  • 忘れず意識したい「アレルゲンの回避や除去」

定番の内服薬「第二世代抗ヒスタミン薬」

第二世代抗ヒスタミン薬は、神経伝達物質ヒスタミンの働きを抑えることでアレルギー反応を抑制し、鼻炎(くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど)や皮膚炎(かゆみ、腫れなど)に効果を発揮します。

医療機関を受診して花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)と診断されたらほとんどの場合で処方され、花粉症の薬物療法におけるベースとなる薬が第二世代抗ヒスタミン薬です。医療用の第二世代抗ヒスタミン薬は次々とOTC化されており、ドラッグストアやインターネット通販でも購入できる薬が増えています。

第一世代抗ヒスタミン薬に比べると頻度は低いですが、副作用として眠気が現れることがありますのでご注意ください。

抗ヒスタミン薬の歴史は長く、1940年代にはヒトへの治療用として使用されていました。当時の第一世代抗ヒスタミン薬は眠気や口の渇きなどの副作用が強いことが課題で、1980年代に副作用を軽減した第二世代抗ヒスタミン薬が開発されました。

第一世代抗ヒスタミン薬と第二世代抗ヒスタミン薬の違いとして、副作用は第二世代抗ヒスタミン薬の方が少ない一方で、両者に効き目の有意差はありません。そのため、現在は第二世代抗ヒスタミン薬が主流となっています。

クロルフェニラミンマレイン酸塩などの第一世代抗ヒスタミン薬は安価ということもあり、かぜ薬などの市販薬に含まれていることも少なくありません。眠気や口の渇きといった副作用が強く、抗コリン作用があるため緑内障や前立腺肥大の方は使用することができない点に要注意です。

鼻の症状には「点鼻薬」

鼻の症状に効果的な薬が「点鼻薬」です。点鼻薬には以下の3種類があります。

  • 抗ヒスタミン点鼻薬
  • 血管収縮薬
  • ステロイド点鼻薬

結論、ステロイド点鼻薬がおすすめです。以下、詳しく解説いたします。

抗ヒスタミン点鼻薬

抗ヒスタミン点鼻薬は、ステロイド点鼻薬が登場する前は主流の点鼻薬でした。ステロイド点鼻薬に比べて鼻づまりに対する効果がやや弱く、眠気の副作用が現れる場合もあり、医療現場における使用頻度はあまり高くありません。

血管収縮薬

血管収縮薬は、点鼻したらすぐ効く即効性があるものの、効果の持続性がありません。そのため、症状を抑え続けるには1日に何度も点鼻する必要があります。さらに、点鼻回数が増えるにしたがって効き目が弱くなる”ダウンレギュレーション”が問題となっています。

また、血管収縮薬を長期間連用することにより”薬剤性鼻炎”になり、かえって症状が悪化する場合があります。鼻アレルギー診療ガイドライン2020年版には「点鼻用血管収縮薬は、重症・最重症の花粉症に対して、オプションとして2週間程度に限定して用いる」と記載されており、長期間にわたり漫然と使用されるべき薬ではありません

ステロイド点鼻薬

以上より、医療現場における使用頻度も高く、強力な効果が持続するステロイド点鼻薬がおすすめです。即効性はあまり高くなく使用開始から数日で効き始めるため、花粉飛散量が少なく症状が出ない日も花粉シーズン中は継続して毎日点鼻を続けることが重要です。

「ステロイドは副作用が怖い」というイメージを持っている方もいるかもしれません。確かに、全身に作用するステロイド”内服薬”は気をつけなければならない副作用がいくつかあります。一方、ステロイド”点鼻薬”は鼻に局所的に作用するため、ステロイド内服薬より安全性が高いことが特徴です。

目の症状には「抗アレルギー点眼薬」

花粉症により、目のかゆみ、充血、涙など、目にアレルギー症状が現れる方も少なくありません。そんなつらい目の症状に効果的な薬が「抗アレルギー点眼薬」です。抗アレルギー点眼薬は、作用機序から以下の2種類に分けられます。

  • メディエーター遊離抑制点眼薬
  • 抗ヒスタミン点眼薬

メディエーター遊離抑制点眼薬は、使用開始から効果が現れるまで時間がかかるため、花粉飛散開始前に予防的に使用されるケースが多いです。

一方、抗ヒスタミン点眼薬には即効性があります。加えて、メディエーター遊離抑制作用を併せ持つ抗ヒスタミン点眼薬もあり、総合的に抗ヒスタミン点眼薬がおすすめです。

肌荒れなどの皮膚の症状にも要注意

花粉症は「花粉をアレルゲンとした全身性のアレルギー疾患」という捉え方もあり、花粉によりかゆみや湿疹などの皮膚の症状が現れる方も一定数存在します。医学的には、花粉皮膚炎やアレルギー性接触皮膚炎が疑われます。

一方、花粉を原因とした皮膚炎と間違われやすい疾患として、じんましんが上げられます。皮膚炎とじんましんでは病態や治療法が異なり、ステロイド等の外用剤による治療が最適な場合もあれば、内服剤による治療が最適な場合もあり、素人には判断が難しいところです。そのため、自己判断で市販薬によるセルフケを行うことは得策ではありません。

セルフケアとしては「保湿により日頃から肌のバリア機能を高める」「なるべくお肌を花粉に触れさせない」といったことを意識して、皮膚の症状がひどい場合は皮膚科などの医療機関を受診しましょう。

忘れず意識したい「アレルゲンの回避や除去」

花粉症の症状を抑えるためには、アレルゲンとなる花粉を避けることが重要です。花粉を回避・除去するポイントをいくつかご紹介します。

花粉を回避する方法
  • 外出時には、マスクやゴーグル型の花粉対策メガネを着用する。
  • 花粉が付着しづらい、表面がつるつるした素材の上着を身につける。
  • 帰宅したら玄関で衣服についた花粉を払い、家の中に花粉を持ち込まない。
  • 花粉飛散量が多い日はなるべく外出を避け、窓を開けず、洗濯物を外に干さない。
花粉を除去する方法
  • 目の洗浄(洗眼)により、眼表面についた花粉を除去する。
  • 鼻うがい(鼻洗浄)により、鼻粘膜についた花粉を除去する。

※鼻うがいは鼻粘膜に付着した花粉を洗い流す効果がある一方で、適切な方法で行わないと「洗浄液が耳に入り中耳炎になる」「洗浄液を誤嚥して気管支や肺に入る」等のリスクもあります。不安がある方は、使用前にお近くの耳鼻科専門医に相談すると良いでしょう。

医療機関受診の目安と注目の治療法

医療機関では、ドラッグストア等で販売されていない医療用医薬品による強力な治療や、場合によっては手術を受けることも可能です。また、不安な点に対しても医師や薬剤師などの医療従事者に相談でき、より効果的なアプローチが可能です。

  • 市販薬でも症状が改善しない
  • 生活に支障が出るほど症状がひどい
  • 花粉症なのか、他の原因による症状なのか、よく分からない
  • 妊娠している可能性がある、妊娠中、授乳中
  • 小児、乳幼児

上記に該当する場合は、医療機関の受診をおすすめします。以下、医療機関で受けることができる注目の治療法を2点ご紹介いたします。

舌下免疫療法

アレルゲンを舌の下に投与して免疫を獲得することにより、根本的な体質改善を目標にした新しい治療法です。少量から服用を開始して、3年以上の長期間にわたり治療を継続することが推奨されています。2023年2月現在、スギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎に対して治療を受けることができます。

抗IgE抗体療法

2020年より、既存治療で効果不十分の重症・最重症のスギ花粉症患者に対して、抗IgE抗体療法を受けることができるようになりました。これまでの治療法が効かなかった方にも効果が期待できる一方、薬の価格が高いというデメリットもあります。

花粉症の市販薬おすすめ10選

それでは、本題の花粉症のセルフケアとしておすすめの市販薬を10個ご紹介いたします。どれもガイドラインや医療現場の治療実態に基づいた自信を持っておすすめできる商品であり、内容としては以下の通りです。

  • 第二世代抗ヒスタミン薬おすすめ3選
  • 眠くなりにくい市販内服薬おすすめ1選
  • ステロイド点鼻薬おすすめ2選
  • 目のかゆみに効く抗アレルギー点眼薬おすすめ2選
  • 眼についた花粉の除去におすすめの市販薬2選

第二世代抗ヒスタミン薬おすすめ3選

花粉症の薬物治療におけるベースとなる第二世代抗ヒスタミン薬。おすすめの第二世代抗ヒスタミン薬を3種類ご紹介いたします。

アレグラFX

医療用医薬品「アレグラ」のスイッチOTC医薬品。服用回数は1日2回です。

効能効果:
 花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり

用法用量:
 成人(15才以上)、1回1錠、1日2回 朝夕に服用してください。

有効成分(1日量2錠中):
 フェキソフェナジン塩酸塩 120mg

クラリチンEX

医療用医薬品「クラリチン」のスイッチOTC医薬品。服用回数は1日1回です。

効能効果:
 花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:鼻みず、鼻づまり、くしゃみ

用法用量:
 成人(15才以上)、1回1錠、1日1回食後に服用してください。なお、毎回同じ時間帯に服用してください。

有効成分(1日量1錠中):
 ロラタジン 10mg

アレジオン20

医療用医薬品「アレジオン」のスイッチOTC医薬品。添付文書には「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください(眠気等があらわれることがあります。)」と記載されています。

効能効果:
 花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:鼻みず、鼻づまり、くしゃみ

用法用量:
 次の1回量を1日1回、就寝前に水又はぬるま湯で服用してください。
  成人(15才以上):1錠
  15才未満:服用しないこと

有効成分(1日量1錠中):
 エピナスチン塩酸塩 20mg

眠くなりにくい市販内服薬おすすめ1選

これまでご紹介してきた通り、花粉症治療のベースは第二世代抗ヒスタミン薬です。一方で、どんな抗ヒスタミン薬でも、頻度の差はあれど、眠気の副作用が現れる方がいます。

  • トラック運転手、高所の作業など、眠気が出ると危険な職業に就いている
  • 勉強に集中したい受験生

など、どうしても副作用の眠気を避けたい方もいるのではないでしょうか。そんな方におすすめの内服薬が「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」という漢方薬です。

「クラシエ」漢方小青竜湯エキス顆粒SII

水っぽい鼻水に悩む方向けの漢方薬で、花粉症はもちろん、かぜやアレルギー性鼻炎にも用いられます。眠くなる成分は入っておらず、仕事や学校で眠くなりたくない方に適しています。

効能効果:
 体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症

用法用量:
 次の量を1日2回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
  成人(15才以上)・・・1回1包
  15才未満7才以上・・・1回2/3包
  7才未満4才以上・・・1回1/2包
  4才未満2才以上・・・1回1/3包
  2才未満・・・1回1/4包

有効成分(成人1日の服用量2包中):
 小青竜湯エキス粉末 3,900mg

小青竜湯は、第二世代抗ヒスタミン薬と併用することもできます。第二世代抗ヒスタミン薬だけでは効果不十分な方も、試してみる価値があるでしょう。

ステロイド点鼻薬おすすめ2選

花粉症の三大症状「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」を抑えるのに効果的なステロイド点鼻薬。血管収縮薬などの成分を含まず、ステロイド成分のみ配合されており安心して使用できるステロイド点鼻薬を2種類ご紹介いたします。

フルナーゼ点鼻薬

医療用医薬品「フルナーゼ点鼻液 50μg56噴霧用」のスイッチOTC医薬品。2019年11月に要指導医薬品として発売され当初はネット購入不可でしたが、2022年11月に第1類医薬品となりネットでも購入できるようになりました。

効能効果:
 花粉による季節性アレルギーの次のような症状の緩和:鼻づまり、鼻みず(鼻汁過多)、くしゃみ

用法用量:
 15歳以上、通常1日2回朝夕、左右の鼻腔内にそれぞれ1噴霧ずつ
 ※1日最大4回(8噴霧)まで使用してもかまいませんが、使用間隔は3時間以上おいてください。
 ※症状が改善すれば使用回数を減らしてください。症状が再び悪化した場合は、使用回数を増やしてもかまいません。
 ※1年間に3ヵ月を超えて使用しないでください。

有効成分(100mL中):
 フルチカゾンプロピオン酸エステル 51mg

※2023年2月現在、Amazonでは取り扱いがありません。楽天市場とYahooショッピングで購入することができます。

パブロン鼻炎アタックJL

有効成分として、ステロイド成分「ベクロメタゾンプロピオン酸エステル」のみ配合。噴霧すると薬液が患部でジェル化するので、液だれしにくい点鼻薬です。

効能効果:
 花粉による季節性アレルギーの次のような症状の緩和:鼻づまり、鼻みず(鼻汁過多)、くしゃみ

用法用量:
 通常,以下の量を左右の鼻腔内に噴霧してください。
 1日最大4回(8噴霧)まで使用してもかまいませんが、使用間隔は3時間以上おいてください。症状が改善すれば使用回数を減らしてください。症状が再び悪化した場合は、使用回数を増やしてもかまいません。1年間に3ヵ月を超えて使用しないでください。
 成人(18才以上):左右の鼻腔内にそれぞれ1回1度ずつ噴霧 1日2回(朝・夕)
 18才未満:使用しないこと

有効成分(100mL中):
 ベクロメタゾンプロピオン酸エステル 0.1g

目のかゆみに効く抗アレルギー点眼薬おすすめ2選

先ほどご紹介したように、抗アレルギー点眼薬は「メディエーター遊離抑制点眼薬」と「抗ヒスタミン点眼薬」に分けられ、抗ヒスタミン点眼薬が即効性があるためおすすめです。そんな抗ヒスタミン点眼薬でおすすめの成分が「ケトチフェン」です。

ケトチフェンは、市販されている抗ヒスタミン点眼薬のなかで唯一の”第二世代”で、従来の”第一世代”に比べて眠気が改善されています。しかし、ケトチフェンは第二世代の中では比較的初期の成分なので、点眼薬でもたまに眠気が現れる方がいるため注意が必要です。

また、ケトチフェンは抗ヒスタミン作用に加えてメディエーター遊離抑制作用を併せ持つこともメリットと言えるでしょう。以下、ケトチフェンを含む抗アレルギー点眼薬を2種類ご紹介いたします。

ジキナAL点眼薬

有効成分として「ケトチフェン」のみを含有する点眼薬です。

効能効果:
 花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような目のアレルギー症状の緩和:目の充血、目のかゆみ、目のかすみ(目やにの多いときなど)、なみだ目、異物感(コロコロする感じ)

用法用量:
 1回1~2滴、1日4回(朝・昼・夕方及び就寝前)点眼してください。

有効成分(100mL中):
 ケトチフェンフマル酸塩 69mg(ケトチフェンとして50mg)

アイリスAGガード

有効成分として「ケトチフェン」に加え、抗炎症作用のある「グリチルリチン酸ニカリウム」と、目の疲れに効く「タウリン」を含有する点眼薬です。

効能効果:
 花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような目のアレルギー症状の緩和:目の充血、目のかゆみ、目のかすみ(目やにの多いときなど)、なみだ目、異物感(コロコロする感じ)

用法用量:
 1回1~2滴、1日4回(朝・昼・夕方及び就寝前)点眼してください。

有効成分(100mL中):
 ケトチフェンフマル酸塩 69mg(ケトチフェンとして50mg)
 グリチルリチン酸ニカリウム 250mg
 タウリン 1,000mg

コンタクトレンズを装着している方への注意点

「ジキナAL点眼薬」「アイリスAGガード」どちらも、コンタクトレンズを装着したまま使用することができません。なぜなら、これらの製品には添加物として防腐剤のベンザルコニウム塩化物が含まれており、これがコンタクトレンズにより眼表面に長時間滞留することで、角膜障害を引き起こす可能性があるためです。

花粉症の時期はコンタクトレンズに花粉が付着することで花粉症の悪化にも繋がるため、花粉症シーズンはなるべくコンタクトレンズを控えてメガネで代用しましょう。どうしても生活上コンタクトレンズが欠かせず目薬も必要な場合は、コンタクトレンズを外してから点眼してください。

眼についた花粉の除去におすすめの市販薬2選

花粉症の症状改善には、花粉を避けて取り除くことが重要です。ここで市販薬の出番となるのが「眼についた花粉の除去」というシチュエーションです。おすすめの市販薬を2つご紹介いたします。

ウェルウォッシュアイ

1回4〜6滴、1日3〜6回点眼することにより目を洗浄します。あふれた液は清潔なティッシュなどで吸い取ってください。コンパクトなサイズ感なので、職場や学校にも携行しやすいでしょう。

アイボンAL

カップに液を注いで、目を丸ごと洗います。何となくしっかり洗えて良さそうな気がしますが、以下の2点に注意が必要です。

  • 目の周りに花粉、菌、化粧、皮脂などが付着していると、それらが目の中に入り、かえって目を汚したり傷つけてしまうこともあります。使用する前に、必ずまぶたやまつ毛など目の周りを洗って清潔にしてください。加えて、洗眼用のカップを毎回キレイに洗浄して清潔に保つことも重要です。
  • “第一世代”の抗ヒスタミン成分「クロルフェニラミンマレイン酸塩」が含まれており、眠気や中枢抑制などの副作用に注意が必要です。
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症状が出る前から「初期療法」

花粉症の症状が出る前から「初期療法」を行うことが重要です。症状の発現を遅らせ、花粉飛散ピーク時の症状を抑えることができます。今回ご紹介した「第二世代抗ヒスタミン薬」「ステロイド点鼻薬」「抗アレルギー点眼薬」はいずれも初期療法に使用できますので、ぜひお試しください。

まとめ

市販薬には、今の医療現場ではあまり使用されることがない、開発が古く気をつけるべき副作用のある成分が意外と多く含まれています。だからこそ、正しい知識を元に、自分の悩みや症状に合わせて適切な薬を選ぶことが重要です。

今回の記事が、つらい花粉症を少しでもやわらけげるセルフケアにお役立ていただければ幸いです。

※内容には弊社薬剤師スタッフが、一般的にみて不適切な内容、表記がないかチェックしておりますが、患者さまの状況(症状、既往歴、併用薬など)によって最適な治療、選択は変わる場合がございます。特に治療中の疾患がある方は、かかりつけの医院や薬局がございましたらそちらにご相談頂くのを一番と考えております。
※掲載内容は執筆時点の情報です。掲載後もなるべく最新の情報に更新するべく、予告なしに変更することがございます。
※内容に関しまして気になる点はお問い合わせフォームにて神田本店にご連絡頂ければと思います。

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