普通の薬局は零売の夢を見るか

こんにちは。

神田本店代表の扇柳です。
こんな薬局をやっていると、
「自分の薬局でも零売やりたい」
「街の薬局どこでも零売できるようになったらオオギ薬局潰れるねww」
みたいなことをちょくちょく言われるので、よくある「普通の薬局」で、「零売」ができるかどうか、少し考えを述べます。

※零売 オオギ薬局などがやっているような「処方箋なしで、医療用医薬品を販売する」こと
※一般の方向けでなく、薬局業界の方向けの記事となります。


※自社オリジナルマグカップとか作るタイプの男です

そりゃあどこでもできるなら理想

調剤やって、在宅やって、零売で補って、なんならいろんな簡易検査もして、健康相談受けてイベント打って、なんならカフェスペースがあって、、という薬局、創りたいですよね。
理想ですし、望みに進むのが気持ちのいい人生ってもんだと思います。

ただ、個人薬局として、そこまでPRできるか、一般のヒトに理解してもらって、うまく活用してもらう。
そのうえで、採算の効率などを考えると更に難易度が上がります。

いまでも実はいろんな取組みをしている薬局ってあると思います。
でも、そこが何軒も思いつきますか?
全国で、1つか2つ思いつきましたか?3つ以上思いついた方はかなりアンテナ張っている、というレベルだと思います。
薬局業界にいる読者の方でさえなかなか思いつかないのですから、なおさら、一般の方に認知して貰うのは難しいことです。

ただ、ヨーロッパでは、(正直ネットの知識レベルなのですが)
フランスの薬屋さんレポート|世界の街の薬屋さん|エスエス製薬
処方せん任意医薬品という区分があるようです。
言ってしまえば処方箋受け付けのところで零売もやっている、ということだと思います。
どれくらいの割合なのかとか価格とか気になりますが、世界的にこういう方に行くかもしれないですね。

弊社と提携している、福岡を中心に展開しているきらり薬局さんでも零売取り組んでおりますのでぜひ。

吉野家は牛丼屋になってから伸びたとか

皆さん大好き牛丼の吉野家さんですが(筆者は松屋派ですが)、もともと牛丼以外も展開していたところを、「専門店」になってから更に伸びたという話があります。
私も商売やっていて、すごい頷けるところがあります。

お客様の満足と徹底的な効率化の末にたどり着いた牛丼というカタチ(本文引用)
吉野家の歩み | 吉野家公式ホームページ 

零売ひとつとっても、どういう需要があるか、どうオペレーション組めばいいか、店作りをすればいいか、どういった関連法規があるか、毎日発見があるくらいでなかなか極めていくのは大変です。
正直、片手間でやっても伸ばす自信はないですし、様々なリスクも生じてしまうと思います。

消費者目線でみても、弊社は零売に特化しているからこそ見つけてもらえているのだと思います。
皆さんは何食べても美味しい中華屋と、中華そば一本のメニューで勝負しているお店、どちらで中華そば食べますか?

それぞれ目標があればいい

なんか調剤薬局での零売についてネガティブなことばかり書きましたが、バランスよくできて顧客満足度を上げることができればそれに越したことはないです。
上の記事と相反すること書きますが、武器が多ければ多いほどいいのもまた真理。
いろんな薬局に零売アドバイスしましたが、「事務員さん一人分くらいの給与を零売のような保険外収入から得たい」というくらいのバランス感のところは、結構うまくやっているところもあるかと思います。(うまくやっていないところのほうが多いと思うけど)

やれるようになっておくのは必要かも

ただ、国の医療費がヤバいのはご承知のとおり。
湿布や漢方、花粉症治療薬のいわゆる保険外しが叫ばれていてもう長いですね。
いざというときのために、いまからルールを意識しておくのはいいのではないでしょうか。

最近では新型コロナウイルスワクチン接種後のアセトアミノフェン製剤の零売が話題になりましたね。
ああいうときにフットワーク軽くできて、スマートに対応できた薬局は素晴らしいですね。

※むやみにやらず、ネットで関連法規調べる(変なブログ記事とかでなく薬機法原典にあたる)、保健所に聞いて、やってください。

面でやる?門前でやる?

これ、いわゆる面で受けているところと門前、処方箋集中率低い薬局高い薬局、どちらが零売やりやすいかというと、結論からいうと私は門前だと思います。

・事前に近隣医師に話を通しておくことでトラブル回避できる
・在庫管理に優位なので

例えば門前が皮膚科なら「保険切られそうなビタミン系は自費で売ります」とか、「患者さんの痛み止め貼り薬だけは零売します」と、門前医師に、仕組みや情勢、制度を話した上で、補完的にやればいいのではないでしょうか。
(たまに、近隣医師に怒られたりしないの?と聞かれますが、しっかり説明すれば理解してくれる方多いと思います。特にある程度若ければ。)

面でできればそれに越したことはないですが、オペレーションとかなかなか、難しい気がします。
利益とかのこと考えたらもっと処方箋獲得に向けてのアクション起こしたほうがいいかと思います。
※難しい、と言っているだけなのでぜひやってほしいです。

あとは単純に母数が多いほうがいいです(当たり前すぎるけどこれがわかっていない薬局の方多い。)
100人患者さんがいれば、数人は零売があると助かるヒトもいると思います。
逆に、全員に必要と考えて体制つくるとまとまらないと考えます。
・零売きっかけで処方箋増やす
・普段来てくれている方の中で零売が必要な方にアプローチする
どちらがやりたいか、混同しないほうがいいです。

ざっと書いた記事ですが、特にこの数年はこの記事の内容に係る考えは変わっていないです。