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オオギ薬局では、様々な医療用医薬品を〈処方箋なしで販売する〉という業態で、毎日全国から多くの問い合わせを頂きます。ただ、その中で
- 法令上通販ができない為に対応ができない
- 市販薬でも同等、類似の成分がある為にそれで十分だと考えられる
というケースがあるため、そういった方へ参考となるようなご案内ができればと思います。
楽しいお酒の席の翌日、ズキズキする頭痛や胸のむかつき、体のだるさ…。そんなつらい「二日酔い」の症状に、多くの方が悩まされた経験があるのではないでしょうか。
「どうしてこんなにつらいんだろう?」
「飲む前にできる対策はなかったのか?」
「今すぐこの症状を和らげる薬が欲しい!」
飲み会が続くと、わかっていてもつい飲み過ぎてしまい、翌日の後悔と体の不調にさいなまれることは少なくありません。
そこで今回は、そんな二日酔いのつらいお悩みを解決するため、オオギ薬局の薬剤師が、二日酔いが起こるメカニズムから、飲む前・飲んでいる最中・飲んだ後のシーン別対策、そして症状に合わせて選べるおすすめの市販薬まで、科学的根拠に基づいて徹底的に解説していきます。
この記事を読めば、二日酔いについて正しく理解し、ご自身の体質や状況に合った最適な対処法を見つけられるはずです。ぜひ最後までお付き合いください。
そもそも、なぜ二日酔いになるの?原因を科学的に解説

二日酔い対策を万全にするためには、まず敵である「二日酔い」の正体を知ることが不可欠です。二日酔いは単なる飲み過ぎの結果ではなく、体の中で起こる複数の複雑な反応が絡み合って生じる症候群です。
二日酔いの最大の原因は「アセトアルデヒド」
私たちがお酒を飲むと、アルコール(エタノール)は胃や小腸から吸収され、血液に乗って肝臓へ運ばれます。 肝臓では、アルコールを分解するために2段階のプロセスが進行します。
- 第一段階:アルコール → アセトアルデヒド
肝臓に運ばれたアルコールは、「アルコール脱水素酵素(ADH)」の働きによって「アセトアルデヒド」という物質に分解されます。 - 第二段階:アセトアルデヒド → 酢酸
次に、このアセトアルデヒドが「アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)」によって、無害な「酢酸」に分解されます。 酢酸は最終的に水と二酸化炭素になり、体外へ排出されます。
この過程で最も重要なのが、中間物質であるアセトアルデヒドです。この物質は非常に毒性が高く、吐き気、動悸、頭痛といった二日酔いの不快な症状を直接引き起こす張本人なのです。
肝臓がアセトアルデヒドを処理する能力には限界があります。お酒を飲むペースが速すぎたり、量が多すぎたりして、肝臓の処理能力を超えてしまうと、毒性の高いアセトアルデヒドが体内に蓄積し、つらい二日酔いの症状となって現れるのです。
お酒の強さは遺伝で決まる?
「お酒に強い人」と「弱い人」がいるのは、このアセトアルデヒドを分解する酵素「ALDH2」の活性度が遺伝的に異なるためです。日本人は欧米人と比較して、このALDH2の働きが弱い、もしくはない遺伝子タイプの人の割合が高いことが知られています。
- ALDH2低活性型(日本人の約40%): 分解能力が低いタイプ。
- ALDH2不活性型(日本人の約4%): ほとんど分解できないタイプ。
お酒を飲むと顔が赤くなる「フラッシング反応」は、まさにこのALDH2の働きが弱いサインです。 ご自身がお酒に弱い体質だと自覚している方は、アセトアルデヒドが体内にたまりやすいため、より一層の注意が必要です。
二日酔いを悪化させる「三重苦」

二日酔いの症状は、アセトアルデヒドの毒性だけが原因ではありません。以下の3つの要因が複合的に絡み合うことで、あの独特のつらさが生まれます。
1. 脱水症状と電解質の不足
アルコールには「抗利尿ホルモン」の分泌を抑える働きがあります。 これにより、腎臓での水分の再吸収が妨げられ、トイレが近くなります。実は、ビールを1リットル飲むと、約1.1リットルの水分が失われるというデータもあり、飲んだ以上の水分が体から出ていってしまうのです。
この脱水状態が、二日酔いの時の強烈な喉の渇き、頭痛、だるさを引き起こします。 さらに、水分と一緒にナトリウムやカリウムといった、体の機能を維持するために不可欠な「電解質」も失われるため、症状がさらに悪化してしまいます。
2. エネルギー不足による低血糖
肝臓はアルコールの分解という緊急事態に対応している間、普段行っている他の仕事を後回しにします。その一つが、エネルギー源であるブドウ糖を作り出す「糖新生」という働きです。
アルコールを飲むと、この糖新生が妨げられるため、血糖値が下がり「低血糖症」に陥りやすくなります。 これが、二日酔いの時の強烈な疲労感、脱力感、集中力の低下の大きな原因です。 飲んだ後にラーメンやアイスが食べたくなるのも、体がエネルギーを欲しているサインなのです。
特に危険なのは、睡眠中に低血糖が進行することです。 酔っていると自覚症状に気づきにくいため、朝起きた時の強烈なだるさは、単なる寝不足ではなく、脳と体がエネルギー切れを起こしている証拠かもしれません。
3. 胃腸へのダメージと炎症
アルコールは、胃の粘膜を直接刺激する物質です。 特に空腹の状態で濃いお酒を飲むと、胃の粘膜が荒れて炎症(急性胃炎)を起こし、胃痛や胸やけ、吐き気の原因となります。 また、胃酸の分泌を過剰に促すため、症状をさらに悪化させることもあります。
さらに、アルコールは腸内環境のバランスを乱し、下痢などを引き起こすことも。 このような消化器系への直接的なダメージに加え、体全体で軽度の炎症反応が起こることも、全身のだるさにつながっていると考えられています。
【状況別】薬剤師が教える二日酔い対策!飲む前・最中・後の完全ガイド

二日酔いのメカニズムがわかったところで、次は具体的な対策です。お酒を飲むタイミングに合わせて戦略的に行動することで、二日酔いのリスクは大幅に減らすことができます。「飲む前」「飲んでいる最中」「飲んだ後」の3つのフェーズに分けて、やるべきことを詳しく見ていきましょう。
飲む前:「先制攻撃」でダメージを最小限に
お酒の席が始まる前から、戦いは始まっています。事前の準備で、肝臓や胃をしっかり守りましょう。
空腹で飲まない!これが鉄則
絶対に空腹の状態で飲み始めないでください。 胃が空っぽだとアルコールの吸収が速まり、血中アルコール濃度が急上昇してしまいます。飲み会の前には、おにぎりやサンドイッチ、チーズ、ヨーグルトなど、タンパク質や脂質を含むものを少しお腹に入れておきましょう。胃の中に食べ物があることで、アルコールの吸収が穏やかになります。
飲んでいる最中:「ダメージコントロール」で賢く飲む
楽しく飲んでいる最中も、少しの工夫で翌日のつらさが大きく変わります。
「和らぎ水(やわらぎみず)」を徹底する
これが最も重要で効果的な対策です。 お酒を1杯飲んだら、必ず同量以上の水(チェイサー)を飲むようにしましょう。これにより、脱水を防ぎ、胃の中のアルコール濃度を薄めて酔いの進行を穏やかにする効果があります。
おつまみの選び方が肝心
アルコールの代謝を助ける栄養素を、おつまみで賢く補給しましょう。
- 枝豆、豆腐、チーズ、豚肉料理: アルコール代謝に必要なタンパク質やビタミンB群が豊富です。
- イカ、タコ、アサリ: 肝機能の働きを助ける「タウリン」が多く含まれています。
- 避けたいおつまみ:
- ポテトチップスなどの塩辛いもの: 喉が渇き、かえってお酒が進んでしまう可能性があります。
ゆっくりとしたペースで飲む
肝臓の処理能力には限界があることを忘れずに、自分のペースを守ってゆっくり飲むことを心がけましょう。
飲んだ後・翌朝:「回復」に全力を注ぐ
万が一飲み過ぎてしまっても、適切なアフターケアでダメージを最小限に食い止めましょう。
寝る前の水分補給が運命を分ける
翌日のコンディションを左右する重要なポイントです。寝る前に、コップ1~2杯の水やスポーツドリンクを必ず飲みましょう。 睡眠中の脱水を防ぐことが、翌朝の症状緩和につながります。
飲酒後の入浴は危険!
飲んだ後の熱いお風呂は、血圧の急な変動を引き起こし、心臓に大きな負担をかけるため非常に危険です。 入浴は避け、ぬるめのシャワーで済ませるようにしましょう。
翌朝はまず水分・電解質・糖分を補給
目が覚めたら、まず最初に失われた水分と電解質、そしてエネルギー源となる糖質を補給することが最優先です。 水はもちろん、吸収の速いスポーツドリンクや、症状が重い場合は経口補水液がおすすめです。
症状に合わせた医薬品を活用する
水分補給をしても症状がつらい場合は、我慢せずに医薬品の力を借りましょう。頭痛、吐き気、胃の不快感など、特につらい症状に合わせた薬を選ぶことが大切です。(詳しくは次の章で解説します)
消化の良い食事で栄養を摂る
食欲があれば、胃に優しく、栄養豊富な食事を摂りましょう。
- 味噌汁(特にしじみ入り): 水分、塩分、アミノ酸を同時に補給できます。
- 果物(バナナ、りんごなど): 糖分、カリウム、ビタミンが豊富です。
- お粥やうどん: 消化が良く、エネルギー源となる炭水化物を補給できます。
- 卵料理: L-システインの素となるメチオニンを含みます。
【症状別】二日酔いにおすすめの市販薬|薬剤師が選び方を解説

ここからは、いよいよ具体的な市販薬の選び方について、薬剤師の視点から詳しく解説していきます。コンビニやドラッグストアには多くの製品が並んでいますが、その特徴を正しく理解して選ぶことが重要です。
市販薬を選ぶ前に知っておきたい「医薬品」と「食品」の違い
まず知っておいていただきたいのが、二日酔い対策を謳う製品には、法的に大きく分けて3つの分類があるということです。
- 医薬品(第2類医薬品・第3類医薬品など)
厚生労働省から効果・効能が認められている「くすり」です。 「二日酔のむかつき、頭痛」のように、具体的な症状の「治療」や「緩和」を目的としており、パッケージへの効能表示が許可されています。 - 指定医薬部外品
医薬品より作用が穏やかで、治療よりも「防止」を目的とした製品です。 「食べ過ぎ又は飲み過ぎによる胃部不快感及びはきけ」など、承認された範囲で効能を表示できます。 - 健康食品/清涼飲料水
これらは法律上「食品」に分類されます。 したがって、病気の治療や予防効果を謳うことはできません。 「肝臓エキス配合」といった成分表示はできますが、「二日酔いに効く」といった直接的な表現はできない決まりになっています。 多くのウコンドリンクや肝臓サポートドリンクはこのカテゴリに含まれます。
「薬」だと思って買ったものが、実は「食品」だったというケースは少なくありません。翌日のつらい症状を確実に和らげたいのであれば、「医薬品」に分類される製品を選ぶのが賢明です。
「飲む前」の予防におすすめのドリンク・サプリメント
飲む前の「先制攻撃」として、肝臓の働きをサポートしたり、消化を助けたりする製品をご紹介します。これらは主に「清涼飲料水」や「指定医薬部外品」に分類されます。
肝臓サポートで備えたい方に
ヘパリーゼW(ゼリア新薬工業)【清涼飲料水】
肝臓の働きを助ける「肝臓エキス」と、二日酔い対策の定番「ウコンエキス」をダブルで配合。 ウコンに含まれる成分「クルクミン」は体内に吸収されにくいという弱点がありますが、この製品は吸収を助ける黒コショウ抽出物が配合されているのがポイントです。 飲む前に肝臓をしっかりサポートしたい方におすすめです。
ウコンの力(ハウスウェルネスフーズ)【清涼飲料水】
言わずと知れた二日酔い対策ドリンクの王道です。秋ウコン由来の健康成分「ビサクロン」と「クルクミン」を含んでいます。 吸収性を高める工夫がされており、手軽に手に入るので、急な飲み会のお守りとしても便利です。
カンゾコーワ(興和)【清涼飲料水】
「肝臓水解物」と「ウコンエキス」に加え、しじみに多く含まれるアミノ酸「オルニチン」や「アラニン」など、11種類の成分を贅沢に配合。 肝臓のサポートからエネルギー補給まで、総合的にケアしたい方に向いています。
注:清涼飲料水は医薬品のように「二日酔い改善の効果」が承認されているわけではありません。
食べ過ぎ・飲み過ぎによる胃の不快感に
ソルマック5 サキノミ(大鵬薬品工業)【指定医薬部外品】
「飲む前に飲む」ことに特化した製品です。ウコンやカンゾウなど5種類の生薬を配合。 「食べ過ぎ又は飲み過ぎによる胃部不快感及びはきけ(むかつき、二日酔・悪酔のむかつき、悪心)」という効能が認められており、脂っこい食事やたくさん食べる予定がある飲み会の前に飲んでおくと、胃の負担を和らげてくれます。
ウルソウコン(田辺三菱製薬)【指定医薬部外品】
消化を助ける「ウルソデオキシコール酸(UDCA)」と、肝臓に働く「ウコン」を配合。 ウルソデオキシコール酸は胆汁の分泌を促し、脂肪の消化を助ける働きがあるため、特に脂っこい食事による胃もたれや消化不良の改善が期待できます。 つらい二日酔いの原因であるアセトアルデヒドそのものに効くというよりは、飲酒に伴う胃腸症状の緩和に特化した製品と言えます。
「翌朝」のつらい症状を和らげる医薬品
ここからは、すでに出てしまっているつらい症状を和らげるための「医薬品」をご紹介します。ご自身の症状に最も合ったものを選びましょう。
頭痛・吐き気・むくみ・喉の渇き(総合的な症状)に
「クラシエ」漢方五苓散料エキス顆粒(クラシエ薬品)【第2類医薬品】
二日酔いの様々な症状に悩まされている方に、まず試していただきたいのが漢方薬の「五苓散(ごれいさん)」です。
五苓散の最大の特徴は、体内の水分バランスを正常に整える「利水(りすい)」という働きにあります。 これは、体にある余分な水分だけを排出し、必要な水分は保持するという優れた調整機能です。
二日酔いの状態は、全身はカラカラに乾いている(脱水)のに、頭など局所的には水分が偏ってむくんでいる(浮腫)という矛盾した状態です。 五苓散は、この水分の偏りを是正することで、喉の渇きと頭痛(むくみによる)の両方にアプローチできるため、複合的な症状に高い効果が期待できるのです。
胃痛・吐き気・胸やけ(胃の症状)に
液キャベコーワA(興和)【第2類医薬品】
荒れた胃の粘膜を修復・保護する成分「MMSC(メチルメチオニンスルホニウムクロリド)」に加え、弱った胃の働きを高めるソヨウ、胃酸を中和する制酸剤が配合されています。 アルコールの直接的な刺激で荒れてしまった胃の粘膜を守り、胃痛や胸やけ、吐き気といった症状を和らげます。飲み過ぎによる胃の不快感が強い方におすすめです。
ハイウルソ顆粒(佐藤製薬)【第3類医薬品】
胆汁の分泌を促進して脂肪の消化を助ける「ウルソデオキシコール酸」に、2種類の消化酵素と3種類の健胃生薬を配合。 飲み過ぎだけでなく、食べ過ぎによる胃もたれや消化不良に効果を発揮します。 胃がもたれて食欲がない、というタイプの二日酔いに適しています。
全身のだるさ・疲労感に
アリナミンA(アリナミン製薬)【第3類医薬品】
アルコールの分解で大量に消費されてしまうビタミンB1を補給するための医薬品です。 本製品に配合されている「フルスルチアミン」は、体内に吸収されやすいビタミンB1誘導体で、エネルギー産生を助け、疲労回復をサポートします。 二日酔いによる強烈なだるさや倦怠感は、エネルギー不足が原因であることが多いため、ビタミンB群の補給は非常に効果的です。
頭痛に
胃粘膜を傷つけやすい。アルコール摂取で胃腸に負担がかかっているので、空腹で服用しないように要注意。
まとめ:二日酔いと上手に付き合うために
今回は、二日酔いの原因から対策、そしておすすめの市販薬までを詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントを改めて整理します。
効果的な二日酔い対策は、以下の3つの柱で成り立っています。
- 水分補給(Hydrate): 最も基本かつ最も重要な対策です。飲んでいる最中の「和らぎ水」は必須。 翌朝は、水分と電解質を効率よく補給できるスポーツドリンクや経口補水液を活用しましょう。
- 栄養補給(Nourish): 空腹での飲酒は絶対に避けてください。 代謝で消耗するビタミンB群や、肝臓のエネルギー源となる糖質、タンパク質を食事やおつまみで意識的に摂ることが大切です。
- 代謝サポート(Support): 飲む前には肝臓サポート系のドリンクで備え、翌朝の症状に合わせて五苓散や胃腸薬などの医薬品を適切に活用することで、体の負担を大きく減らすことができます。
これらの知識と対策は、つらい二日酔いを和らげるための強力な武器となります。しかし、最も忘れてはならないのは、これらの対策は「飲み過ぎを正当化するためのものではない」ということです。
アルコールが体に大きな負担をかけるという事実に変わりはありません。最も確実で、副作用のない最高の二日酔い対策は、ご自身の体質と限界をよく理解し、「節度ある適度な飲酒」を心がけることです。
本日の内容を参考に、ご自身の体をいたわりながら、賢く、そして楽しくお酒とお付き合いいただければ幸いです。もし、市販薬の選び方で迷ったり、症状がひどくて改善しなかったりする場合は、どうぞお気軽にオオギ薬局の薬剤師にご相談ください。
※内容には弊社薬剤師スタッフが、一般的にみて不適切な内容、表記がないかチェックしておりますが、患者さまの状況(症状、既往歴、併用薬など)によって最適な治療、選択は変わる場合がございます。特に治療中の疾患がある方は、かかりつけの医院や薬局がございましたらそちらにご相談頂くのを一番と考えております。
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