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妊活中や妊娠中の女性にとって、葉酸は非常に大切な栄養素です。しかし、「なぜ葉酸サプリを飲む必要があるの?」「妊娠前から飲んだ方がいいの?」「どの葉酸サプリを選べばいいの?」など、疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。この記事では、葉酸サプリの基本から、選び方、飲み方、そしておすすめのサプリ4選まで、わかりやすくご紹介します。
葉酸サプリとは

葉酸サプリとは、ビタミンB群の一種である「葉酸」を主成分とした栄養補助食品です。葉酸は、妊娠初期において胎児の神経管(脳や脊髄の元となる器官)の正常な発達に重要です。また、葉酸が不足することで貧血を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。
葉酸は、ブロッコリーやえだまめ、キャベツ、ほうれん草など緑色野菜に多く含まれています。その他にも、レバーやのり、たまご、きな粉、納豆などにも多く含まれています。しかし、食事だけでは推奨摂取量に達するのが難しく、妊娠中はつわりにより普段どおりの食事が取りづらいことも。サプリなら、手軽に必要量の葉酸を補うことができます。
葉酸不足により神経管閉鎖障害のリスクが高まる
葉酸は、脳や脊髄などの神経管の発達において重要な栄養素です。妊娠初期に葉酸が不足すると、神経管が正常に閉じず、「二分脊椎」や「無脳症」などの神経管閉鎖障害が起こるリスクが高まります。二分脊椎は出生後すぐに手術を行う必要があり、生涯にわたりリハビリテーションが必要になることもあります。無脳症は死産となるか、出生した場合でも生後数日または数週で死亡します。
神経管閉鎖障害は、妊娠6週頃に発症します。一方で、一般的に妊娠4〜5週目あたりで生理予定日を過ぎて妊娠に気づくケースが多いです。したがって、妊娠に気付く前(妊活中)から葉酸を摂取することがとても重要です。
2017年、アメリカ予防医療専門委員会は、神経管閉塞障害の予防に400〜800μgの葉酸サプリ摂取が有効であると発表しました1)。日本国内においても、厚生労働省や日本産婦人科学会、日本先天異常学会など、さまざまな機関が妊娠に気付く前(妊活中)から葉酸サプリメントの摂取を推奨しています。
1)US Preventive Services Task Force; Bibbins-Domingo K, Grossman DC, Curry SJ, Davidson KW, Epling JW Jr, García FA, Kemper AR, Krist AH, Kurth AE, Landefeld CS, Mangione CM, Phillips WR, Phipps MG, Pignone MP, Silverstein M, Tseng CW. Folic Acid Supplementation for the Prevention of Neural Tube Defects: US Preventive Services Task Force Recommendation Statement. JAMA. 2017 Jan 10;317(2):183-189. doi: 10.1001/jama.2016.19438. PMID: 28097362.
葉酸サプリの選び方

葉酸サプリといっても種類はさまざま。妊活中や妊娠中の方にとって、どの製品を選ぶかが胎児や自身の健康に大きく関わってきます。ここでは、葉酸サプリを選ぶ際の3つの重要なポイントをご紹介します。
葉酸の含有量に着目して効率的に摂取できるものを選ぶ
パッケージに「葉酸」と書かれているだけでなく、1日あたりの摂取目安量がしっかり含まれているかどうかチェックしましょう。厚生労働省が定める日本人の食事摂取基準(2025年版)において、成人女性の葉酸の推奨摂取量は下記の通りです。
成人女性の推奨量 | 240μg/日 |
妊婦中期・後期の推奨量(付加量) | +240μg/日 |
授乳婦の推奨量(付加量) | +100μg/日 |
なお、妊娠を計画している女性および妊娠初期の妊婦は、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、サプリメントによって400μg/日の葉酸を摂取することが、厚生労働省、日本産婦人科学会、日本先天異常学会などで推奨されています。
まとめると、サプリメントで下記の量の葉酸を摂取すると良いでしょう。
- 妊活中〜妊娠初期:400μg/日
- 妊娠中期〜後期:240μg/日
- 授乳中:100μg/日
一方で、厚労省の同基準において、葉酸の耐用上限量(これ以上は摂取しないでねという上限)も定められています。耐用上限量を超えてサプリメントを過剰に摂取すると、亜鉛の吸収阻害を起こしたり、ビタミンB12欠乏による神経障害の発見が遅れてしまう可能性があります。18〜29歳なら900μg/日、30〜49歳なら1,000μg/日が耐用上限量です。
なお、この耐用上限量にはブロッコリーなどの通常の食品から摂取する葉酸は含まれず、サプリメントから摂取する葉酸に適用されます。葉酸サプリは900μg/日を超えて摂取しないように気をつけしましょう。
葉酸以外にも栄養素がバランスよく摂取できるものを選ぶ
妊娠中は、胎児の健やかな成長と母体の健康維持のために、葉酸以外にもさまざまな栄養素が必要となります。
鉄分
胎児の赤血球を作るために、妊娠中は非妊娠時より多く鉄分を摂取する必要があります。具体的には、妊娠初期では非妊娠時の約1.3倍、妊娠中期〜後期では非妊娠時の約2倍の鉄分摂取が推奨されています。鉄分が不足すると、妊婦には疲労感や倦怠感、ふらつきなどの症状が現れます。鉄分不足は胎児にも悪影響を及ぼし、低出生体重児が増加したり、切迫早産が増加すると言われています。
カルシウム(ビタミンD)
妊娠中は胎児の骨や歯の形成のために、通常よりも多くのカルシウムが必要になります。不足すると母体の骨密度が低下する恐れもあります。日本人はもともとカルシウム摂取量が不足しがちであるため、意識して摂取することが重要です。また、ビタミンDと一緒に摂ることで、カルシウムの吸収効率が高まります。
ビタミンB群
ビタミンB群は、葉酸とともにたいの神経管の正常な発達を支える役割があります。特にビタミンB6、B12は神経系の健康維持に欠かせません。また、妊娠中はエネルギー消費量が増えるため、これらのビタミンが関わる代謝機能も活発になります。偏った食生活では不足しやすいため、意識的な摂取が推奨されます。
これらの栄養素をそれぞれ別のサプリで摂ることもできますが、飲み忘れや過剰摂取につながる恐れもあります。したがって、葉酸を中心に、妊娠期に必要な栄養素が一つにまとめられているマルチサプリメントを選ぶことで、効率的かつ安全な栄養摂取が可能になります。
安全性の高い葉酸サプリを選ぶ
体に取り入れるものだからこそ、品質や安全性にはこだわりたいところ。GMP認定(医薬品の製造管理基準)を受けた工場で作られているかどうかは、安全性を見極めるポイントの一つです。
価格が極端に安いサプリには、葉酸の含有量が少なかったり、成分の記載が不明確なものもあります。信頼できるメーカーかどうかもあわせて確認を。
おすすめの葉酸サプリ4選

ここでは、葉酸の含有量はもちろん、他の栄養素とのバランスやコスパなどを総合的に考慮したおすすめの葉酸サプリを4つご紹介します。
DHC 葉酸 30日分
- 1日1粒、葉酸400μg含有
- 1日(1粒)あたり約8.2円(2025年5月5日時点のAmazon販売価格より)
- 妊活中〜妊娠初期の推奨摂取量400μg/日をコスパ良く摂取できる。
葉酸 | 400μg |
ビタミンB2 | 1.3mg |
ビタミンB6 | 1.7mg |
ビタミンB12 | 2.5μg |
ディアナチュラスタイル 葉酸×鉄・カルシウム 90日分
- 1日2粒、葉酸480μg含有
- 1日(2粒)あたり約15.5円(2025年5月5日時点のAmazon販売価格より)
- 妊活中〜妊娠初期は2粒で葉酸480μg/日摂取、妊娠中期以降は1粒で葉酸240μg/日摂取という飲み方も可能。
- 葉酸だけでなく、鉄やカルシウムも合わせてコスパ良く摂取できる。
葉酸 | 480μg |
ビタミンB1 | 1.2mg |
ビタミンB6 | 1.8mg |
ビタミンB12 | 2.4μg |
ビタミンC | 100mg |
ビタミンD | 8.5〜20.0μg |
鉄 | 15.0mg |
カルシウム | 90mg |
乳酸菌(製造工程中) | 1億個 |
メルミー葉酸サプリ

- 1日4粒、葉酸400μg含有
- 1日(4粒)あたり約132.7円(2025年5月5日時点のAmazon販売価格より)
- 葉酸、ビタミン10種、鉄、カルシウム、亜鉛、マグネシウム、銅を効率よく摂取可能。
- 定期便でいつでも休止・解約OK(次回お届け日の10日前まで)
- 定期便は30日分で初回2,980円、2回目以降3,980円
- Amazonでも購入可能(30日分で3,980円)(2025年5月5日時点)
葉酸 | 400μg |
ビタミンB1 | 2.8mg |
ビタミンB2 | 2.3mg |
ビタミンB6 | 1.7mg |
ビタミンB12 | 12.8μg |
ビタミンC | 100mg |
ビタミンD | 7μg |
ビタミンE | 11.4mg |
ナイアシン(ビタミンB3) | 15.7mg |
パントテン酸(ビタミンB5) | 21.6mg |
ビオチン(ビタミンB7) | 57.6μg |
鉄 | 15mg |
カルシウム | 241mg |
亜鉛 | 5.0mg |
マグネシウム | 136mg |
銅 | 0.5mg |
mitete葉酸サプリ

- 1日4粒、葉酸480μg含有
- 1日(4粒)あたり約48.6円(2025年5月5日時点の30日分×3袋Amazon販売価格より)
- 葉酸、ビタミン8種、鉄、カルシウム、亜鉛、マグネシウム、銅、セレン、クリスパタス菌、ナノ型乳酸菌nEFを効率よく摂取可能。
- 定期便でいつでも休止・解約OK(次回お届け日の10日前まで)
- 定期便は90日分で初回2,754円、2回目以降4,404円
- Amazonでも購入可能(90日分で4,374円)(2025年5月5日時点)
- コーティングで味やニオイが抑えているので、つわりでも飲みやすい。
葉酸 | 480μg |
ビタミンB1 | 1.3mg |
ビタミンB2 | 1.5mg |
ビタミンB6 | 1.3mg |
ビタミンB12 | 2.8μg |
ビタミンC | 70mg |
ビタミンD | 8.5μg |
ナイアシン(ビタミンB3) | 12mg |
パントテン酸(ビタミンB5) | 5mg |
鉄 | 15mg |
カルシウム | 200mg |
亜鉛 | 3mg |
マグネシウム | 40mg |
銅 | 0.1mg |
セレン | 5μg |
クリスパタス菌 | 4億個 |
ナノ型乳酸菌nEF | 50億個 |
葉酸サプリを摂取する際の注意点

葉酸は非常に重要な栄養素ですが、摂取の仕方によっては期待する効果が得られなかったり、体に負担をかけてしまう場合もあります。妊娠の時期やタイミングに応じた正しい飲み方を知っておくことが大切です。ここでは、安全かつ効果的に葉酸を摂取するためのポイントを解説します。
妊娠1ヶ月から3ヶ月の間は特に気を付けて摂取すること
葉酸の必要性がもっとも高まるのが妊娠初期、特に1ヶ月~3ヶ月の期間です。この時期に葉酸が不足すると、胎児の神経管閉鎖障害のリスクが高まるとされています。妊娠がわかってからでは遅いため、妊活中からの摂取がおすすめです。
過剰摂取は控えること
葉酸の摂取量は、多ければ多いほどいいという訳ではありません。葉酸の過剰摂取は、ビタミンB12欠乏症の症状を隠してしまうなどのリスクがあります。1日900μg(0.9mg)を超えないように注意しましょう。
飲むタイミング
糖の吸収を抑える効果があるため、基本的には食前の摂取がおすすめ。胃に刺激を感じる方は食後でもOKです。毎日同じ時間に飲むことで、飲み忘れの防止にもなります。
葉酸サプリについてよくある質問

妊活や妊娠中に葉酸サプリを取り入れるにあたって、「いつから飲むの?」「男性も飲んでいいの?」など、多くの疑問を抱える方がいらっしゃいます。ここでは、よくある疑問にわかりやすくお答えします。
- 葉酸サプリは妊娠前から飲むべき?
- はい、葉酸サプリは妊娠初期は気づかないうちに過ぎてしまうこともあるため、妊娠前からの摂取が非常に大切です。神経管が形成されるのは妊娠4〜6週頃なので、その前から葉酸をしっかり補っておくことで、胎児の健康リスクを大きく減らすことができます。
- 葉酸サプリは1日あたりにどれくらい摂取すべき?
- 記事の前半でも解説したように、妊活中〜妊娠初期は400μg/日、妊娠中期〜妊娠後期は240μg/日、授乳中は100μg/日の葉酸をサプリメントで摂取すると良いでしょう。サプリメントの過剰摂取は健康被害を引き起こす可能性があるため、900μg/日を超える葉酸サプリ摂取はNGです。
- 妊娠中に葉酸以外にも摂取すべき栄養素はある?
- はい。妊娠中は鉄分が不足しやすく、貧血の原因になります。また、胎児の骨や歯を作るためにカルシウムとビタミンDも不可欠です。その他にもビタミンB群や亜鉛、マグネシウムなども積極的に取り入れたい栄養素です。
- 葉酸サプリは男性も飲んでも効果がある?
- もちろん男性にも効果があります。葉酸は精子の質の向上にも関与しているとされ、妊活中の男性にもおすすめ。また、ビタミンB群やミネラルを含む総合サプリとしても役立ちます。
まとめ

葉酸サプリは、妊活中や妊娠初期の女性にとって必須ともいえるアイテムです。サプリを選ぶ際は、葉酸の含有量、安全性、そして他の栄養素とのバランスをよく確認しましょう。
オオギ薬局では、ライフスタイルや体調に合わせたサプリ選びのご相談も承っております。気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
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