解熱鎮痛剤カロナールとロキソニンの違いは?作用や効果、服用における注意点を解説!

オオギ薬局のブログでの市販薬紹介シリーズ

オオギ薬局では、様々な医療用医薬品を〈処方箋なしで販売する〉という業態で、毎日全国から多くの問い合わせを頂きます。ただ、その中で

  • 法令上通販ができない為に対応ができない
  • 市販薬でも同等、類似の成分がある為にそれで十分だと考えられる

というケースがあるため、そういった方へ参考となるようなご案内ができればと思います。

熱を下げたり痛みをやわらげる解熱鎮痛剤。

感染症などによる発熱、歯の痛み、生理痛など、さまざまな場面で広く使用されています。

解熱鎮痛剤の代表的なものとして「カロナール」と「ロキソニン」の2種類があります。

2種類とも医療用医薬品として病院で処方されることもあれば、市販薬としてドラッグストアなどでも売られています。

カロナールとロキソニンには、どのような違いがあるのでしょうか?

どのように使い分ければ良いのでしょうか?

この記事を読むと以下のことがわかります。

  • カロナールとロキソニンの違い
  • 服用における注意点
  • カロナールとロキソニンの使い分け
  • カロナールの購入方法
  • ロキソニンの購入方法

ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

カロナールとロキソニンの違いについて

カロナール(成分名:アセトアミノフェン)とロキソニン(成分名:ロキソプロフェン)はどちらも解熱鎮痛剤です。

痛みや熱をやわらげる効果があります。

痛み止めの効果としては

  • ロキソニンは痛み止めとしての効果が高い
  • カロナールはマイルドな痛み止め

上記のように覚えておくと良いでしょう。

また、ロキソニンには炎症を抑える効果がありますが、カロナールには炎症を抑える効果がほとんどありません。

カロナール ロキソニン
適応症 解熱・鎮痛(小児含む) 解熱・鎮痛・消炎
小児の用量 1回10~15mg/kg なし
妊婦への投与 可能※1 妊娠初期〜妊娠中期:可能※1
妊娠後期:禁忌
最大用量 1日総量4000mg※2
小児60mg/kg
1日総量180mg

※1)胎児へのリスクが0ではないので、医師などに相談の上でご使用ください。

※2)1500mgを超えて長期服用の際は定期的な肝機能検査が推奨

カロナールとロキソニンの作用の違いと特徴

カロナールの作用機序

アセトアミノフェンの作用の正確な部位や機序は完全には解明されていないが、作用機序としては、中枢神経系に作用し、プロスタグランジン合成、カンナビノイド受容体系又はセロトニン作動系などに影響を及ぼすと考えられている。

カロナール添付文書 18.薬効薬理 18.1作用機序より

カロナールの特徴

  • 熱や痛みを和らげる
  • 胃に優しい(ロキソニンと比較した場合)
  • 抗炎症作用がほとんどない
  • インフルエンザ時でも使用しやすい
  • 小児でも使用できる
  • 妊娠後期でも使用できる

ロキソニンの作用機序

ロキソプロフェンナトリウム水和物は経口投与されたとき、胃粘膜刺激作用の弱い未変化体のまま消化管より吸収され、その後速やかにプロスタグランジン生合成抑制作用の強い活性代謝物trans-OH体(SRS配位)に変換されて作用する。シクロオキシゲナーゼを作用点としたプロスタグランジン生合成抑制作用により、すぐれた鎮痛・抗炎症・解熱作用を有し、特に鎮痛作用が強力である。

ロキソニン添付文書 18.薬効薬理 18.1作用機序より

ロキソニンの特徴

  • 熱・痛み・炎症を和らげる
  • 特に痛みを和らげる効果が強い
  • 胃腸障害がある可能性も
  • アスピリン喘息には使用できない
  • NSAIDsの一種

カロナールやロキソニンを服用する際の注意点

カロナールやロキソニンを服用する際の注意点は以下の5つです。

  1. インフルエンザによる発熱か
  2. 総合感冒薬(かぜ薬)によるアセトアミノフェンの重複投与はないか
  3. 小児・妊婦・授乳婦か
  4. 肝機能が悪くないか
  5. アスピリン喘息がないか

薬を服用する前に今一度確認しましょう。

インフルエンザによる発熱ではないか?

インフルエンザの疑いがある場合、ロキソニンではなくカロナールを服用した方が良いとされています。

理由は、インフルエンザに対してロキソニンを服用することで、インフルエンザ脳症合併リスクとライ症候群の副作用リスクが上がるためです。

インフルエンザ脳症を発症すると致死率が高く、もし命を取り留めても後遺症が残る確率が高いため、注意が必要です。

一般的に乳幼児で多いとされていますが、大人でも起こり得る合併症です。

病院でもらった薬と総合感冒薬(かぜ薬)のアセトアミノフェン重複投与に注意!

カロナールの成分である「アセトアミノフェン」は、市販の総合感冒薬と呼ばれる風邪薬にも配合されていることがあります。

そのため、病院でもらった薬と市販薬の併用で、知らぬ間にアセトアミノフェンが重複していた!なんてことも。

病院でもらった薬だけでなく、普段よく使う市販薬も把握しておき、必ず医師や薬剤師に伝えましょう。

子どもや妊娠中、授乳中の女性の解熱鎮痛剤にはカロナール

ロキソニンは小児の適応を取得しておらず、子どもの「痛み止め」や「熱冷まし」にはカロナールが使用されることが多いです。

ロキソニンは妊娠後期の女性が禁忌(使用してはいけない)であることから、妊婦にはカロナールが使用されることが多いです。

授乳中はカロナールとロキソニンのどちらを使用しても良いのですが、ロキソニンは動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されていることもあり、授乳婦にはカロナールが使用されることが多いです。

大人の「痛み止め」には効果が強いロキソニンが選択されますが、「熱冷まし」の場合、大人であっても胃腸障害を少なくする観点からカロナールが使用されるケースもあります。

ただし、子どもや妊婦、授乳婦であっても、痛みが強くカロナールが効かない場合は、より鎮痛効果の強いロキソニンを使用する場合もあるので留意しましょう。

カロナールを長期服用する際は定期的に肝機能検査推奨

カロナールを1日あたり1500mg以上、長期服用する際は、定期的な肝機能検査が推奨されています。

本剤により重篤な肝障害が発現するおそれがあることに注意し、1日総量1500mgを超す高用量で長期投与する場合には、定期的に肝機能等を確認するなど慎重に投与すること。

本剤とアセトアミノフェンを含む他の薬剤(一般用医薬品を含む)との併用により、アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が発現するおそれがあることから、これらの薬剤との併用を避けること。

カロナール添付文書 1.警告より

健康診断などで、肝機能について指摘されたことがある方は医師・薬剤師に確認しましょう。

アスピリン喘息の既往歴のある人

アスピリン喘息とは、ロキソニンなどの解熱鎮痛剤を服用することで鼻水、鼻詰まり、咳、呼吸困難などの喘息症状が出現する病気です。

約半数は患者本人も担当医も解熱鎮痛剤(NSAIDs)が原因であることに気づいていないと言われています。

アスピリン喘息の特徴は以下の通りです。

  • 成人になってから喘息を発症した方
  • 通年性の鼻炎症状(鼻水、鼻づまり)のある方
  • 慢性副鼻腔炎や鼻茸(鼻ポリープ)を合併している、またはその手術を受けたことのある方
  • 嗅覚以上、無嗅覚症(臭いを感じない)の合併のある方
  • アレルギー検査の結果が陰性(非アトピー型)の方
  • 季節に関係なく喘息発作が起こる方
  • 著明な末梢血好酸球増多(一部の血球の増加)がみられる場合

厚生労働省『重篤副作用疾患別対応マニュアル』- 非ステロイド性抗炎症薬による喘息発作-より

気になる点があれば、かかりつけ医や薬剤師に確認してみましょう。

カロナールとロキソニン、どちらを使用するべき?

これまでの内容を参考に、カロナールとロキソニンのどちらの服用がおすすめか表にまとめました。

健康な成人 ロキソニンの方がおすすめ
15歳未満の小児 カロナールの方がおすすめ
妊娠中の女性 カロナールの方がおすすめ
授乳中の女性 カロナールの方がおすすめ
インフルエンザの疑いのある人 カロナールの方がおすすめ
腎機能が悪い人 カロナールの方がおすすめ
肝機能が悪い人 ロキソニンの方がおすすめ

※表の内容は医薬品の有効性や安全性を保証するものではなく、使用において不安がある場合はお近くのかかりつけ医などにご相談ください。

カロナールの購入方法

カロナールは医療用医薬品(処方薬)であるため、原則、医師の処方が必要です。

一方、一般用医薬品と呼ばれるいわゆる市販薬(OTC医薬品)はカロナールの成分であるアセトアミノフェンが含有されているものがいくつかあります。

アセトアミノフェン単体の市販薬もあれば、総合感冒薬(かぜ薬)にアセトアミノフェンが配合されているものもあります。

市販薬(一般用医薬品)の紹介

タイレノールA

タイレノールA 1錠中の有効成分

  • アセトアミノフェン300mg

1錠に含まれるアセトアミノフェンの用量が多く、大人向きです。

タイレノールAの注意書きには「15歳未満は服用しないでください。」と書かれております。

バファリンルナJ

バファリンルナJ 1錠中の有効成分

  • アセトアミノフェン100mg

7歳以上が服用することができ、メーカーのホームページでは「小・中・高校生の生理痛・頭痛に!」と謳われています。

学校生活を邪魔しないよう眠くなる成分を含まず、水なしで飲めるチュアブル錠(苦くないフルーツ味)がウリのようです。

リングルN

リングルN 1錠中の有効成分

  • アセトアミノフェン100mg
  • 無水カフェイン16.7mg

5歳のお子様から服用できます。

鎮痛補助成分の無水カフェインがアセトアミノフェンの鎮痛作用を補助し、痛みをやわらげます。

処方薬(医療用薬品)の紹介

カロナールには以下の剤形があります

  • 錠剤:規格は200mg、300mg、500mgの3種類
  • 細粒:規格は20%と50%の2種類
  • シロップ:規格は2%の1種類
  • 原末:規格は原末の1種類
  • 坐剤:規格は小児用50、100、200、400の4種類

※カロナールと名前がつく製品のほとんどがジェネリック医薬品扱いです。これは、アセトアミノフェンの成分が古くから使用されており、カロナールが販売された時点でジェネリック医薬品の扱いだったことによります。

ロキソニンの購入方法

処方薬(医療用医薬品)のロキソニンは原則、医師の処方が必要です。

市販薬(一般用医薬品)のロキソニンSは、医師の処方なしで購入できるロキソニン製剤です。

ロキソニンSは第一類医薬品のため、薬剤師が常駐しているドラッグストア・薬局等で文書による情報提供を受けたのち購入できます。

市販薬(一般用医薬品)の紹介

ロキソニンS

ロキソニンS 1錠中の有効成分

  • ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1mg(無水物として60mg)

すぐれた鎮痛効果をもつロキソプロフェンナトリウム水和物を配合した鎮痛薬です。

1回1錠ですぐれた効果を発揮し、眠くなる成分も含みません。

ロキソニンSプラス

ロキソニンSプラス 1錠中の有効成分

  • ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1mg(無水物として60mg)
  • 酸化マグネシウム33.3mg

胃にやさしい成分(酸化マグネシウム)を含みますので、胃への負担が気になる方におすすめです。

ロキソニンS同様に1回1錠で、眠くなる成分も含みません。

ロキソニンSと比べてさらに小型の錠剤で飲みやすいのも特長です。

ロキソニンSクイック

ロキソニンSクイック 1錠中の有効成分

  • ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1mg(無水物として60mg)
  • メタケイ酸アルミン酸マグネシウム100mg

服用後、錠剤がすばやく崩壊する独自の製剤技術(クイックブレイク製法)を採用しており、ロキソニンS内服薬シリーズ史上最短の錠剤崩壊時間を実現した鎮痛薬です。

また、胃を守る成分(メタケイ酸アルミン酸マグネシウム)を配合しており、制酸作用と胃粘膜保護作用のダブルアプローチで、胃への負担を軽減します。

つらい痛みに少しでも早く対処したい方におすすめです。

ロキソニンSプレミアム

ロキソニンSプレミアム 1錠中の有効成分

  • ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1mg(無水物として60mg)
  • アリルイソプロピルアセチル尿素60mg
  • 無水カフェイン50mg
  • メタケイ酸アルミン酸マグネシウム100mg

鎮静成分(アリルイソプロピルアセチル尿素)と鎮痛補助成分(無水カフェイン)を含みますので、より高い鎮痛効果が期待できます。特に、つらい頭痛症状を鎮めたい方におすすめです。

また胃を守る成分(メタケイ酸アルミン酸マグネシウム)も含み、胃への負担も軽減されている<速さ、効きめ、やさしさ>の3つを考えた解熱鎮痛薬です。

1回2錠で眠気に関する注意事項があるのがロキソニンS、Sプラス、Sクイックとの違いです。

また、アリルイソプロピルアセチル尿素は、鎮静成分ですので、服用後は乗物・機械の運転操作をしないよう注意が必要です。

処方薬(医療用医薬品)の紹介

ロキソニン錠(先発品)には以下の剤形があります。

  • 錠剤:規格は60mgの1種類
  • 細粒:規格は10%の1種類
  • ゲル:規格は1%の1種類
  • パップ:規格は100mgの1種類
  • テープ:規格は50mgと100mgの2種類

ロキソニン錠60mgのジェネリック医薬品は多くの会社から販売されておりますが、オオギ薬局にて取り扱いのある製品はこちらです。

  • ロキソプロフェンNa錠60mg「サワイ」

まとめ

この記事では下記の内容について解説してきました。

  • カロナールとロキソニンの違い
  • 服用における注意点
  • カロナールとロキソニンの使い分け
  • カロナールの購入方法
  • ロキソニンの購入方法

コロナ禍になり、カロナールやロキソニンといった私たちの身近にある医薬品も品薄が続いています。
適切な解熱鎮痛剤を選び、必要な分を購入し使用するように心がけていきましょう。

この記事がお役に立てれば幸いです。

※内容には弊社薬剤師スタッフが、一般的にみて不適切な内容、表記がないかチェックしておりますが、患者さまの状況(症状、既往歴、併用薬など)によって最適な治療、選択は変わる場合がございます。特に治療中の疾患がある方は、かかりつけの医院や薬局がございましたらそちらにご相談頂くのを一番と考えております。
※掲載内容は執筆時点の情報です。掲載後もなるべく最新の情報に更新するべく、予告なしに変更することがございます。
※内容に関しまして気になる点はお問い合わせフォームにて神田本店にご連絡頂ければと思います。